【パリモーターショー2016】シトロエンのブースで見付けた、フランス車らしいユニークな3つの機能
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パリ・モーターショーの締め括りとして、素晴らしく奇妙なフランス車の世界をお届けしたいと思う。最初に訪れたシトロエンのブースでは多くの興味深いものを見つけ、私たちは素通りすることができなかった。フランスの伝統ともいえる、とても風変わりな、しかし大いに実用的な機能をいくつかご紹介しよう。楽しくて、ちょっとオタクっぽくもあり、いずれもこのモーターショーでは見逃せないものばかりだ。

シトロエン「C4ピカソ」のサンバイザーに隠された機能

"ピープル・ムーバー"とも呼ばれる小型ミニバンというジャンルは、ヨーロッパ特有のものであり、アメリカ人向けにこのようなクルマを作るメーカーは、これまであまりなかった(コミカルで不格好な日産「スタンザ」のワゴンを覚えているだろうか?)。新しいC4 ピカソの最も目立つ特徴は、驚くほど広い視野が確保できる巨大なフロントガラスが備わった素敵な前席だ。実際に中に座ってみると、陽射しが強い日に運転するのは怖いだろうと思った。しかし、それを解決するために、見たこともないような面白いサンシェードが装備されていたのだ。



これを見ると、テスラ「モデルX」の折り紙のようなサンシェードが、ちょっと馬鹿らしく思えてこないだろうか?


エレガントで過剰な複雑さ。シトロエン「DS3カブリオ」の"おもしろマシン"的なトランクリッド

ぞっとするほど複雑な(しかし素晴らしく快適な)ハイドロニューマチック・サスペンションや、まるで1950年代の宇宙船のようなインテリアを持つオリジナルのシトロエン「DS」との精神的なつながりを考慮すると、現代のDSラインはもっと深遠なクルマになってもいいはずなのだが、悲しいことに、現実はごく普通の小型ハッチバックに過ぎない。しかし、少なくとも「DS 3 カブリオ」には楽しい仕掛けがある。まあ、買った日用品をトランクに入れるために屋根を部分的に上げなければいけないことが、"楽しい仕掛け"と言えるならの話だが。



例えばフィアット「500C」では、トランクの解錠ボタンを押し続けるとルーフがフルオープンからセミオープンにした状態になり、トランクリッドが跳ね上げ式に開く。一方、この新型DS 3 カブリオはヒンジの複雑な構造により、トランクリッドが後部窓を覆うように垂直に上がるのだ。その点に我々は興味をそそられた。とはいえ、フランス製の装置なので、ルーフが邪魔にならない位置まで動かしてトランクリッドをきちんと押し上げるのには少々手間取るが。


壊れているように見える? 固定式ハブを持つシトロエン「C5」のステアリング

固定式ハブのステアリング・ホイールは、昔からショー向けのクルマで見られる楽観的な未来志向の記号だが、市販車で採用したクルマはあるだろうか? フランス車に任せたまえ。初代シトロエン「C4」と同様に、この現行型C5にもそんなステアリングが採用されている。これは運転席に座った人の興味を引くための単純なアイディアと言える。

パリモーターショー2016で見つけた、フランス車のちょっと変わった機能3選

実際に試すにはエンジンを始動させる必要があるのでショー会場ではできなかったが、下の動画をご覧いただくとその動きがお分かりいただけるだろう。



一部の人は、このステアリングが感覚的に合わなかったり、逆に不便だと思うかもしれない。しかし、筆者は名案だと思う。これならハンドルを切った状態で事故に遭っても、エアバッグが適切な角度に保たれる。そしてなにより、誰かに見せずにはいられないほど個性的で面白いではないか。

以上がパリ・モーターショーで見逃せない、フランスらしさが炸裂していたブースだ。この面白さを、ショーに来場できなかった方々にも楽しんでいただけたら幸いである。


By Alex Kierstein
翻訳:日本映像翻訳アカデミー