テスラ、電動大型トラック開発のためにダイムラーから重役を引き抜き?
テスラモーターズとダイムラーの関係は少なくとも7年前に遡る。メルセデス・ベンツの親会社であるダイムラーが、創業6年に過ぎなかったテスラの株を取得。電気自動車(EV)の開発で協力関係を築くと共に、テスラの事業立ち上げを支援したという縁がある。しかし、電気自動車やクリーン・エネルギー関連の情報サイト『Electrek』 によると、ダイムラーが助成金を獲得して進めている「スーパートラック」プロジェクトに関わる人材をテスラが引き抜いていることで、両者の関係にやや陰りが見えているという。恐らく、これはテスラ「セミ」と呼ばれる電動大型トラックの開発のためではないかと思われる。

テスラは、EVセダン「モデルS」開発のため、6年前にもダイムラーのフレートライナー「カスケーディア」でゼネラル・マネージャーを務めていたジェローム・ギーエン氏を引き抜いており、最近ではスーパートラックのハイブリッド・エンジンの設定に関わっていたエヴァン・チェノウェス氏も迎え入れている。

ダイムラーの取り組みは成功し、昨年には米国エネルギー省(DOE)の推進するスーパートラック・プロジェクト第2段階として、DOEより2,000万ドル(約20億円)の助成金を受けている。11.0リッターのディーゼル・エンジンを電気モーターと組み合わせることで、このスーパートラックは12mpg(約5.1km/L)に値する燃費効率を得ることができるという。乗用車の基準では燃費が悪いとされる数値だが、大型トラックの基準では、DOEがプロジェクトのために定めた燃費目標の2倍に達しており、非常に環境に優しいと言えるだろう。

ダイムラーは2009年にテスラの株を約9%取得し、テスラに技術的サポートを提供していたが、2014年までに全てのテスラ株を売却している

テスラがトラック開発のプログラムを進めていることは誰でも予想がつくが、同社のそれはDOEの推進するスーパートラックのようなディーゼルハイブリッドではなく、完全に電気のみで走る大型トラックを目指している。今夏、テスラのイーロン・マスクCEOは、"マスタープラン パート2"を公開し、同社には大型トラックとバス、両方の開発プログラムが必要だと語っている。早ければ来年にも、これらの車両のプロトタイプが発表されることになるかもしれない。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー