フォード、モデルAから着想を得た折り畳み式ミニマムカーの特許を出願
現代のクルマはますます複雑化しているが、フォードはこれを逆に単純化することで、新しい市場にチャンスを見出そうとしているようだ。同社は最近、創業当初に生産していた1903年型「モデルA」からインスピレーションを得たクルマの特許を出願した。この新しいデザインは手頃な価格で不十分なインフラに対応できる、いくつかの特徴を備えている。

1903年型「モデルA」(写真下)は、20世紀初頭としてはパワフルな8馬力の2気筒エンジンを搭載する乗用車だった。現在の基準からすると原始的なデザインであり、2人乗りのベンチシートと簡単な操作系を備えているだけだったが、フォードは見事に利益を上げ、その実用主義的アプローチは有効であることが証明された。後に変革的な「モデルT」が登場する道筋を切り拓いたクルマでもある。

今回フォードが特許を出願したクルマはこのモデルAとよく似ており、自動車と自転車のギャップを埋めるような、ミニマリズム(最小限主義)を追求した設計になっている。図面からは、ペダルで動くゴーカートのような外観や、座席のアレンジが可能なこと、シンプルな駆動装置を搭載してることが見て取れる。



この軽量自動車には、走行に必要な最低限のパーツしか使われていない。出願書類によると、フレームには内燃エンジンまたは電動パワートレインの搭載が可能で、その動力を2本のアクスルのうち1本または両方に伝えることができるという。X型に組まれたフレームの中心を軸に旋回し、駐車時には折り畳んで専有面積を減少できる。この特徴は混雑した都市部では間違いなく重宝がられるだろう。

座席は最高6人乗りまで設定可能。ドライバーのニーズによって、1人乗り、縦列2人乗り、横並びの2人乗り、一般的なクルマと同じ4人乗り、2席3列の6人乗りと変更できる。また追加コンポーネントには、荷台、床板、ルーフ・フレームなどが用意されている。

このような折り畳み式のクルマを特許申請した自動車メーカーはフォードが初めてではない。今年初めによく似たコンセプトをヒュンダイが特許出願している。このフォードのモジュラー化されたシンプルな構造のクルマは、アフリカや中国など非常に混雑した新興国にとって最適なクルマとなりそうだ。


By Joel Patel
翻訳:日本映像翻訳アカデミー