【ビデオ】元F1デザイナーのゴードン・マレー氏も設計に関わった、組み立て式トラックが誕生
英国の優秀な自動車エンジニアがガレージに集まり、世界中のIKEAの店長がうらやむこと間違いなしの新しいクルマを作り出した。フラットパック(組み立て式)のトラックである。英国の『The Telegraph』紙によると、9月6日にロンドンのチョーク・ファーム近くにある、舞台芸術やコンサート会場として使われている「ラウンドハウス」で行われたイベントで、この大胆な発想の小型トラック「OX」のプロトタイプ2台が公開されたという。主催したのは、トークィル・ノーマン卿によって設立されたチャリティー団体であり、新興国における乗り物に関わる問題を提起しているGlobal Vehicle Trustだ。

OXを開発したのは、英国でトップクラスの自動車エンジニアたちによるチームで、その中にはかつてF1マシンのデザイナーとした活躍したゴードン・マレー氏の名前もある。このクルマは装備が必要最低限のトラックだが、簡素ながらも3人分の座席と頑丈なシャシーを備え、その荷台は驚くほど広々としている。フォード「トランジット」の小さなディーゼル・エンジンを動力源とし、カバーに覆われた多目的な荷物室の最大積載量は1,900kg、人員なら12人まで運ぶことができる。

OXは後輪駆動だが、新興国に多く見られる悪路にも対応できるように設計されている。また設計チームによると、丈夫でメンテナンスも簡単なため、パーツの補給やディーラーのサポートが滅多に受けられないような地域でも着実に使えるという。

OX最大のセールス・ポイントは、車両本体を梱包して発送でき、現地では特別な工場がなくても組み立てることができるという点だ。3人がかりで、わずか12時間あれば組み立てが完了するという。組み立てに必要な道具(約40種類のレンチや六角レンチ)は、キットの中に全て含まれている。

中古のトヨタ車や中国車が支配しているアフリカの農村や東南アジアなどの市場に、OXが入り込めるかどうかはまだ分からないが、設計者たちはかなりの希望を持っている。その扱いやすさと頑丈さ、応用の利くデザインによって、OXは世界の新興国で人や荷物を運ぶトランスポーターとして成功を収めるかもしれない。


By Jason Marker
翻訳:日本映像翻訳アカデミー