フォルクスワーゲン(VW)は16日、今月末に開幕するパリ・モーターショー 2016で発表するというコンセプトカーのティーザー画像を公開した。

現在明らかにされていることは、この「アイコン的なデザイン」のコンセプトカーが、「VWブランドの新時代への移行」を示すものであるということ。そして既にその市販化も予定されており、量産モデルには「MEB(モジュラー・エレクトリフィケーション・キット)」と呼ばれる新プラットフォームが初採用されるということだ。そしてそれは、20世紀のベストセラーとなった初代「ビートル」と同じように、「革命的なクルマ」になるという。

以上の情報からティーザー画像を見ながら推察すれば、このコンセプトカーはVWの次世代を担う主力モデルとして開発されている電気自動車である可能性が高い。つまり、70年前のビートルや40年前の初代「ゴルフ」に相当するようなクルマが、今度は電動パワートレインを搭載して誕生するというわけだ。

ディーゼル・エンジンの排出ガス不正問題で痛手を被ったVWは、現在パワーユニットの"電化"を急速に進めている最中であり、2025年までに全部で30車種の新型電気自動車を市場に投入するという計画を打ち出している。技術的にその根幹を成すのが、新しい薄型バッテリーパックと、電動車専用アーキテクチャのMEBである。

Volkswagen AG

現在VWが販売中の電動車両は、プラグイン・ハイブリッド車の「GTE」ラインだけでなく、電気自動車の「e-up!」や「e-Golf」も、エンジンで走る既存モデルのプラットフォーム(ご存じ「MQB」など)を利用している。これに対し、MEBは小型電気自動車専用として開発されており、将来的にはVWグループ各ブランドの小型乗用車および商用車に使われることになるという。エンジン搭載車とプラットフォームを共有する電動車のドライブトレインが、車体前方にモーターを搭載して前輪を駆動するという、基本的にエンジンをモーターに置き換えたレイアウトを踏襲していたのに対し、そんな制約を受けないMEBは、(これまでの報道によれば)前後の車軸に1つずつのモーターを搭載した4輪駆動もあるという。それだけでも「新時代への移行」は明白だ。開発中のバッテリーパックはフロア全体に薄く拡げるように搭載される。



中身についてはある程度の推測が成り立つ。問題は「アイコン的なデザイン」の方だ。この"アイコン"とは、何を指しているのだろう? VWの過去の名車を思わせるデザインという意味か。それとも"将来のアイコンとなるクルマ"という意味なのか。公開されている3枚のティーザー画像を見ると、クラシックなモデルを焼き直したデザインには見えないが、太いCピラーを持つハッチバック・スタイルは確かにゴルフの血統を受け継ぐようにも思われる。プレスデーが始まる9月29日あるいはその前夜には、全貌が明らかになるはずだ。もちろんAutoblogでもご紹介する予定なのでお楽しみに。