EVの販売台数が伸びない米カリフォルニア州、今年末にZEV「無公害車」規制を修正か
米国カリフォルニア州は、2025年までに新車販売台数の15%をゼロ・エミッション・ビークル(ZEV=排気ガスを出さないクルマ)にするという目標を掲げ規制を設けている。しかし現状のままでいくと、このZEV計画は往年の名曲『夢のカリフォルニア』のように夢想で終わってしまうかもしれない。ロイターの報道によると、カリフォルニア州における新車販売台数のうち、ZEVの割合は3%ほどしかなく、その数字はここ数年変わっていないというのだ。そして、その原因を巡り、早くも責任のなすりつけ合いが始まっているらしい。

テスラモーターズのイーロン・マスクCEOは、カリフォルニア州によるこのZEV計画を酷評している。販売台数のエコカー比率が基準に満たないメーカーも、競合他社からZEVクレジット(CO2の排出枠)を購入すればよいという規定があるせいで、電気自動車(EV)の生産や販売に注力しなくても済んでしまうという状況に陥っているからだ。テスラは現在、来年下旬に販売が予定されている新型EV「モデル3」の生産に意欲を注いでいる。ゼネラルモーターズ(GM)もまた、今年後半にシボレー「ボルト」の販売を予定しており、一定数のEV売り上げが期待できるだろう。しかし、他の多くのメーカーによるEVの販売台数は非常に限られたものになっている。

テスラが他メーカーにクレジットを売却して多額の収入を得ていることを考えると、マスク氏の発言は贈り物にケチをつけているように受け取れるかもしれない。しかし、マスク氏はZEV生産台数の最低基準を引き上げるべきだと主張している。カリフォルニア州大気資源局(CARB)もどうやらマスク氏と同じの意向のようで、今年後半には同州のZEV規制を修正すべく計画しているとのことだ。

一方で、トヨタの北米研究開発センター(TTC)のエグゼクティブ、マイケル・ロード氏は、多くの自動車メーカーが州の規定する最低台数を満たしていない最大の理由は、需要がないためだと語っている。ガソリン価格の低下により、ハイブリッドカーの売り上げが鈍り、同時にSUVの需要が活気づいているという事実が、ロード氏の意見を裏付ける。いずれにせよ、ZEVの台数は、米国における新車販売の1%に満たない。米国天然資源保護協議会は、その数が2025年までには6%に達するだろうとしているが、それでもカリフォルニア州の目標にははるかに及ばないのだ。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー