起訴されたVWのベテラン・エンジニア、排出ガス不正問題で罪を認める
先週金曜日、フォルクスワーゲン(VW)のベテラン・エンジニアであるジェームズ・ロバート・リアン被告が米国デトロイト州連邦裁判所で、米国政府を欺く共謀罪、通信詐欺罪の容疑を認めたと地元紙『The Detroit News』が伝えた。有罪となれば5年以下の禁錮刑、罰金25万ドル(約2,550万円)が課せられる。リアン被告は、今回のVW社によるディーゼル排出ガス不正問題において刑事責任を問われた同社初の従業員である。

リアン被告の名前が出たのは、ニューヨーク州とマサチューセッツ州がVW社を相手取り、同社幹部がディフィート・デバイス(無効化装置)と呼ばれる不正ソフトウェアの存在を知っていたとする裁判を起こした時だ。起訴状によると、同被告は「ジェッタ」に搭載された2.0リッターTDIエンジン用の無効化装置の開発を2006年から始め、カリフォルニア州にある同社の施設でテストを行っていたとされる。

米国司法省によると、リアン被告はVW社のディーゼル・エンジンが米国の厳格な排出ガス規制に適合しないことが判明した段階で、共謀者とこの装置を製作したことを認めている。同被告によると、この装置は「排出ガス試験を欺く目的で、これを搭載する車両が米国排出ガス規制試験のダイナモメーターによる台上試験を受けているか、それとも通常の運転環境下で公道を走行しているか」を察知し判別することができるという。同被告はまた、同僚と共にVW社が同社のディーゼル・エンジンはクリーン・ディーゼルであるという虚偽の宣伝活動を展開していたことを知っていたと述べている。

リアン被告はさらに、規制当局がVW社のディーゼル車に対する不信感を表明してから、連邦及び州政府規制当局、そして顧客を欺く説明を同社が行う幇助をしていたことも認めている。『The Detroit News』紙はさらに、同被告が大気浄化法違反の罪でも起訴されており、こちらは2年以下の禁錮刑及び25万ドルの罰金が科せられる可能性があると伝えている。ただし、米国司法省との司法取引により、同被告はこの起訴内容に対する罪状認否は行っていないという。

リアン被告の判決は来年1月11日に言い渡される予定だが、今後VWの他の従業員が起訴されるかどうかについてはまだ分かっていない。同被告は1983年からドイツのVW本社に勤務、2008年にLeader of Diesel Competence(ディーゼル性能部主席)の肩書で米国に異動していた。


By Joel Patel
翻訳:日本映像翻訳アカデミー