ケータハムは9日、英国で開催中のヒストリックカー・イベント「グッドウッド・リバイバル」で、ニュー・モデル「セブン スプリント」を発表した。日本の読者には良い報せと悪い報せがある。前者はこれに日本が誇るスズキ製の軽自動車用エンジンが搭載されていること。後者はこの魅力的なセブンがわずか60台の限定生産で、英国と欧州の市場でのみ販売されるということだ。

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ロータスの創始者、コーリン・チャップマンが「セブン」を誕生させてから、来年で60周年を迎える。その記念行事の1つとして一足早く発表されたセブン スプリントは、写真をご覧になればお分かりのように、クラシックな1960年代風に仕立てられた内外装が特徴だ。



グレーでパウダーコーティングされたシャシーは、1960年代に製造されていたロータス セブン シリーズ2を模したもの。サスペンションとロールバーもチャップマンのオリジナルを想わせる古典的な仕様になっているという。フロント・フェンダーにも今はあまり見られなくなったクラムシェル・タイプが採用され、リア・フェンダーを後ろから見れば、ターンランプとストップランプが別れた小さな丸いレンズが並ぶ。サイド出しのエキゾースト・サイレンサーにはポリッシュ加工が施されている。ボディ・パネルはお馴染みのアルミ仕上げではなく、1966年〜67年にロータスで使われていた英国の伝統的なカラーで塗装される。グリーンやイエロー、レッドなど、全6色から選べるそうだ。エンブレムやバッジの書体もレトロ調。スチール製ホイールはクリーム色で塗られ、クロームのハブキャップが付く。




インテリアも1960年代調に仕立てられている。赤いビニール・レザーが張られたダッシュボードには、メッキのリングで縁取られた丸いメーターが"o00o"と配置され、ステアリング・ホイールはウッド・リム。クラシックな形状のシートはミュアヘッド社のスコティッシュ・レザーを手縫いで仕上げるという。バックレストにエクステリアと同じロゴが型押しされている。

ただし、エンジンはぐっと現代的で、「セブン 160」と同じくスズキから供給された658cc直列3気筒ターボを搭載。日本の軽自動車規制枠に縛られず最高出力80hpを発生する。

ご存じのように、セブンはロータスからケータハムに製造権が譲渡された後、独自の進化を遂げてきた。そうして44年間、セブンというモデルを守り続けたことを誇りに思いながらも、現代のモデルから失われたディテールを愛する純粋主義的な愛好家が多数いることも理解していると、ケータハムのグラハム・マクドナルドCEOは言う。「現代の技術による恩恵と、"スイングした60年代"のエッセンスを併せ持つセブン スプリントは、2017年に迎える60周年記念の素晴らしい先駆けとなるでしょう」と述べている。ちなみに「スプリント」とは、かつてロータスで使われた高性能バージョンのネーミングとして知られているが、セブン スプリントは1960年代半ばに計画されながら実際に製造されなかったモデルの名前だという。

英国における販売価格は、ベースとなったセブン 160より1万2,000ポンドも高い2万7,995ポンド(約380万円)。ケータハムの公式Facebookによると、すでに1人目のオーナーが決まったようだ。実に羨ましい...。