VWグループがナビスターに出資を発表 北米トラック市場参入へ
フォルクスワーゲン・グループの商用車部門フォルクスワーゲン トラック&バスは、米国のトラック・メーカーであるナビスター・インターナショナルの株式16.6%を取得し、戦略提携を結ぶと発表した。この提携はフォルクスワーゲン(VW)が北米で市場シェアを獲得する機会であるだけでなく、同社がディーゼル排出ガス不正のスキャンダルでそこまで壊滅的な打撃を受けていないことを示すものでもある。

VWとナビスターのCEOは、今回のVWによる2億5,600万ドル(約260億円)の出資が、両社にとって有益であることを様々な例を挙げて説明している。金融情報サービス『MarketWatch』は、ナビスターの売上が減少していることを考えると、同社に多額の資金が入ることは有益であると指摘。またVWの豊かな開発資源と、より高い規模の購買力を利用できることになる。一方のVWは、北米におけるディーラー・ネットワークとトラック市場に関する戦略や顧客の需要についての知見を共有できる利点がある。これまでVWグルーブは、傘下にあるトラック・メーカーのMAN、スカニア、およびブラジル法人のCaminhões e Ônibusを通じて、欧州と南米の市場でしかトラックを販売できなかった。

また、VWはディーゼル排ガス不正問題で多額の罰金と訴訟があったものの、今回の提携によって同社がなお健在であることを示すことになった。不正問題で米国当局と合意した支払総額150億ドル(約1.5兆円)に比べれば今回の出資は端金とはいえ、足元が不安定な会社であれば、市場をただ拡大するためだけに、これほどの資金を投資することはまず考えられないからだ。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー