LEXUS LX
「でかいねぇ~」 
 僕がレクサスLXで待つ合わせの場所にやってくると、たいがいの人がそう言って驚く。そしてクルマを取り囲んだり、周回してしげしげと見つめる。フェンダーを手の甲でコツントしたり、ドアをペンペンしたりしてからようやく、手庇をかざして車内を覗くのだ。

LEXUS LX LEXUS LX
 それはまるで、動物園で得体の知れない生き物に出会ったときのようにどこか恐る恐るしているようにも見える。なかなか運転席によじ登ろうとしないのだ。そう、レクサスLXは日本のスケール感にしては異常に巨大な乗り物なのである。常人の尺度にすーっと溶け込んでいくには、その体躯は立派すぎるのである。

LEXUS LX
 そして異口同音にこういう。
「駐車に困るでしょ?」
 特に都内で生活している人にとっては切実な問題が頭をよぎるのである。たしかに立派だし、できれば所有してみたいけれど、現実的にはちょっとねぇ~、というわけだ。

LEXUS LX LEXUS LX
 全長は5065mm、全幅は1980mm、高さは1920mmに達する。長さはともかく、幅と高さがレクサスLXを迫力の源なのだ。

Related Gallery:LEXUS LX
LEXUS LX LEXUS LX
 いやはや、運転していたって、その巨大さになかなか慣れない。そもそも、乗り込みの仕草からして乗用車とは異質である。ドアノブに手をかざすまでは自然だが、コクピットによじ登るには、ドアの下のステップに一旦足をかけてから、2アクション目でフロアに足を踏み入れるという段取りが必要だ。握ったフックに力を込めて、まさによじ登る感覚である。走り出しても同様で、あきらかに高い視線から街並を見下ろすことになる。

LEXUS LX LEXUS LX
 エンジンはV型8気筒の5.7リッターだ。最高出力は377ps/5600rpm、最大トルクは534Nm/3200rpm。それを8速ATが駆動輪に伝える。パワーは十分だが、車両総重量が3160kgもあるから俊敏に加速するわけもないし求めもしない。それでもハイウエイを軽々と巡航する力を持つ。この巨体が突進してくる光景は異様だと思う。

LEXUS LX
 そもそも、クロカンモデルとしても優秀な性能を誇る。コクピット回りには、慣れなければ認識不能な数々のクロカン機能を誘うスイッチが並ぶ。

LEXUS LX LEXUS LX
 ダイヤル式のマルチテレインセレクトは、悪路走破時に、トラクションやブレーキを最適に協調制御するモードが選択可能だ。その中には、岩場を踏破する「ROCK」や、ガレ場用の「MOGUL」といったモードも選択可能だ。南米のジャングルでスタックしないような本格的な機能がアジャストできるのである。

LEXUS LX LEXUS LX
 車高を上下させるハイトコントロールやハイロー切り替えの4WDモードなどなど、ランクルゆずりの本格的オフロード機能が満載なのである。

LEXUS LX
 それでいて、レクサス流の高級感が盛り込まれているから驚きである。たしかに都会の駐車には気を使うものの、慣れればそれほど困難でもない。たとえばビルとビルの間のコインパーキングだって駐車可能だ。もっとも似合うのは高級ホテルのエントランスだと思うが、使い勝手に困難はない。

LEXUS LX LEXUS LX
 よじ登る感覚を強いる車高の高さも、実は乗降時に車高を下げてくれる機能がある。そんな、おもてなし機能はレクサスならではだ。

LEXUS LX
 もちろん室内の仕立ては一流だ。これで泥濘地を走破するのは気が引ける。そう、タキシードで式場に向かうのも似合いながら、迷彩着で山坂に挑むのもこなす。その守備範囲の広さが魅力なのだ。

LEXUS LX LEXUS LX
 日本では持て余し気味の車格だけど、砂漠の国、とくに中東アジアでは人気だという。オイルマネーに支えられた彼の地では、砂漠を走破できるだけのオフロード性能が不可欠だ。それでいて、高級であって欲しい。となるとレクサスLXがドンピシャターゲットになってくるわけだ。

LEXUS LX
 長くレクサスLXと付き合っていると、このクルマの頼もしさに抱かれている自分に気づく。女性が強く頼もしい男に惚れるとは、こういった心境なのかもしれない。そう思った。

■レクサス 公式サイト
http://lexus.jp