ピニンファリーナ、水素燃料電池で走るレースカー「H2スピード」の市販化を計画中
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ジュネーブ・モーターショーでは多くの自動車メーカーが突飛で自由奔放なコンセプトカーを発表するが、その多くは実際に路上を走ることまで考えられていない。ピニンファリーナが出展した「H2スピード」もまさにそんなクルマであると思われた。この水素燃料電池で走るレーシングカーは、現代のプロトタイプ・レースカーと同じようなスタイルを持ち、生産したら間違いなく莫大なコストが掛かる。イタリアの小さなデザインス・スタジオであるピニンファリーナが、このクルマを市販化できるなんて、誰も思っていなかったに違いない。

しかし、自動車メディア『Automotive News』によると、このH2スピードは本当に市販されるらしい。ピニンファリーナの親会社であるインドの大財閥マヒンドラが、H2スピードを10台限定生産することを承認したというのだ。この販売される車両は、いわゆる"ジェントルマン・ドライバー"(アマチュア・レーサー)向けのサーキット走行専用車となり、国際自動車連盟(FIA)から認証されたLMP2(ル・マン・プロトタイプ2)レースカーのシャシーをベースに、GreenGT社が開発した水素燃料電池システムと最高出力510ps以上を発揮する電気モーターを搭載するという。2基のモーターはそれぞれ左右の後輪を駆動し、0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は300km/hに達する見込みだ。

ピニンファリーナでは、販売用車両のプロトタイプを製作するまで12〜14ヶ月掛かると見ていると、同社のシルヴィオ・ピエトロ・アンゴーリCEOは『Automotive News』に語っている。購入者はいると主張するアンゴーリCEOによれば、価格は250万ドル(約2億6千万円)ほどになりそうだという。

親会社のマヒンドラに対しても、ピニンファリーナはH2スピードの製造で利益を出せると、アンゴーリCEOは信じている。もし、サーキット専用車が利益を生むことになれば、その公道走行バージョンも発売される可能性が浮上してくるかもしれない。


By Joel Patel
翻訳:日本映像翻訳アカデミー