【パリモーターショー2016】シトロエン、高級ワゴンのコンセプト「CXperience」を発表
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パリ・モーターショーの開幕まであと1ヶ月。一足先にシトロエンは「CXperience」と名付けられたコンセプトカーを公開した。CXperienceは、長く、ワイドで、背が低いステーションワゴンで、そのプロポーションはキャデラックを思わせる。それは決して悪いことではないが、シトロエン・ファンの人たちも心配無用。凹型リアウィンドウやシングルスポーク・ステアリングといった、紛れもないシトロエンらしいデザインは健在だ。同社はこの市販モデルを高級ワゴン市場に投入する計画だという。発売されたら、ボルボV90」の手強いライバルとなるだろう。

CXperienceは、シトロエンの伝統的なテーマを受け継ぎ、独特な機能と搭乗者の快適な居住性に重点を置いて開発されている。中でも最も興味深いのは、エンターテインメント・システムだ。座席ごとにスピーカーとマイクがセットで装備されており、これによって搭乗者はさまざまなオプションを楽しむことが可能となる。例えば、トヨタの「Driver Easy Speak」機能のように音声が増幅されて車内における会話がしやすくなったり、あるいは同乗者を気にかけることなく、聴きたい音楽を自分だけが聴くということもできるだろう。ただし、これは非常に素晴らしいアイデアに聞こえるが、実装は難しいかもしれない。個々のスピーカーから発する音がその座席の乗員だけに聞こえるようにきちんと設置しないと、車内にひどい不協和音が響くはめになるからだ。



もしそうなったら、シトロエンが目指す快適な車内環境は台無しになってしまう。なにしろ同社はCXperienceのキャビンを「乗員がリラックスしてくつろげる幸福な隠れ家」と謳っているのだ。そんな環境を実現するため、キャビンのトリムにはウォルナット(クルミ)材と明るいレモンイエローの内装が採用されている。さらに最新の油圧式サスペンション・システムを搭載し、シートに使われている形状記憶フォームとともに、雲のような乗り心地を提供するという。プラグインハイブリッドのパワートレインは、電気モーターのみで約60kmの距離を走行でき、その間は完全な静寂に包まれた移動が可能になるそうだ。多くの点から、このシトロエンは理想的な長距離クルーザーになるだろう。



今年のパリ・モーターショーにも、風変わりな素晴らしいコンセプトカーがたくさん登場することを期待しているが、まずはこのCXperienceがその第1号となってくれた。他にも発表されたら、10月の同ショー開催前・期間中にかかわらず取り上げていく予定なのでお見逃しなく。




by Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー