1990年型マツダ「929(ルーチェ)」を、サンフランシスコの廃車置場で発見!
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1980年代後半、トヨタ日産ホンダの3社はそれぞれ「クレシダ」、「マキシマ」、「レジェンド」を米国市場に投入して大きな利益を上げていた。これに負けてはいられないマツダは、5代目HC型「ルーチェ」を米国向けに改良し、マツダ「929」として発売する。後輪駆動で強力なV型6気筒エンジンを搭載するなど、多数の高級車らしい特徴を備えていたが、それほど多くの台数は売れなかった。そんな数少ない1990年型のマツダ 929を、筆者は先日サンフランシスコのベイエリアにあるセルフサービスの廃車置場で発見した。



1990年に登場したスポーツ・バージョンの「929 S」は、24バルブのDOHCにアップグレードされた
3.0リッターV型6気筒エンジンが最高出力190hpを発生する。しかし、残念なことに当時の米国の顧客にとって、マツダというブランドは堅実な低燃費車や甲高い音を奏でるロータリー・エンジンのイメージが強く、ラグジュアリーカーとは結び付けて考えられなかったのだ。



1990年モデルイヤーとして米国で販売されたクルマには、運転席側のエアバックかオートマチック・シートベルトの装備が義務付けられていた。929にはオートマチック・シートベルトが備わっていたが、これに関しては"言わぬが花"だろう。



ルーチェをベースとしていた929は、1992年モデルイヤーから後継の「センティア」ベースとなった。しかし、ホンダ、日産、トヨタから新たに登場したラグジュアリー・ブランドによって、マツダ 929は市場で打ち負かされてしまう。これらに対抗するため、マツダは米国で新たに「アマティ」というブランドの設立を計画したが、リソース不足により幻となってしまった。マツダ 929は1995年モデルイヤーをもって米国における販売を終了し、1973年から続くその歴史に幕を下ろしたのだった。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー