大型電動クーペ「ビジョン メルセデス・マイバッハ 6」、ペブルビーチでデビュー!
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8月19日、メルセデス・ベンツは米国カリフォルニア州で開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンスにおいて、「ビジョン メルセデス・マイバッハ 6」を公開した。これは全長約5.7m、2ドアで2人乗りの大型クーペであり、その全てが人々の求める以上のものとなっている。しかし、それこそが"超高級"という言葉の定義に他ならないのではあるまいか?

巨大なボディを優雅に見せるのは難しいものだが、メルセデスは巧みにやってのけたと言えるだろう。ロング・ノーズ&ショート・デッキのプロポーションは「メルセデスAMG GT」を彷彿させ、長くて先細のテールとライトは、2013年に公開された「メルセデスAMG ビジョン グランツーリスモ」コンセプトを思い出す。フロントの堂々としたグリルは、ピンストライプ柄のスーツから着想を得たそうだ。24インチホイールには透明なパネルが装着されており、これはフランクフルト・モーターショー2015に出展されたコンセプトカー「IAA」(インテリジェント・エアロダイナミック・オートモビル)の表面が外側にせり出すホイールをベースにしている。



この重厚なクーペを駆動するのは4基の電動モーターで、最高出力750psを発生し、0-100km/hまで4秒以下で加速させるという(最高速度は250km/hに制限される)。フロア下に搭載されたバッテリーの容量は80kWhで(ちなみにテスラ「モデルS」は60〜90kWh)、新欧州ドライビングサイクル・モードで500km/h以上の航続距離を実現、米国環境保護庁による検査値では200マイル(約322km/h)を超えるそうだ。

だが、おそらく航続距離よりも興味深いのが、CCS(コンボ)規格の急速充電で、ほんの5分間も充電すれば約100kmの距離が走行可能になるという性能だろう。この技術が実用化されたら、電気自動車の日常的な実用性が大幅に向上するに違いない。充電は従来のプラグイン式だけでなく、ワイヤレスの電磁誘導充電システムにも対応するという。



このビジョン メルセデス・マイバッハ 6のインテリアは、さらに素晴らしい特徴を備えている。歴史を尊重してアナログ・メーターを採用する一方で、ディスプレイとタッチセンサー式のインターフェイスの役割を果たすガラストリムを装備することでデジタル化を取り入れている。フロントガラスには運転に必要な様々な情報が表示され、ジェスチャーで情報をコントロールまたは調節することができる。まるで映画『ミッション:インポッシブル』の世界みたいだ。高級レザー張りのシートにはボディ・センサーが組み込まれており、乗員の身体コンディションを読み取り、エアコンを調整したりマッサージしてくれるほか、洋服の色から照明のテーマを変えてくれたりもするそうだ。

一体どのくらいの確率でこの巨大なコンセプトカーが市販化されるかを言及するのは難しいが、あまり期待しないほうが良いだろう。数億円の値段を付ける高級車セグメントの中でも、これは相当お高いクルマとなるはずだ。だがまったくインポッシブルというわけでも、前例がないというわけでもない。マイバッハがまだ独立したブランドだった頃、メルセデスは超高級クーペ「エクセレロ」を発表し、実際に全ての機能が作動する車両を販売した過去があるからだ。億万長者が本気で欲しがってメルセデスを説得すれば、公道走行可能なこの大型クーペが市販されるかもしれない。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー