夏の長距離旅行にぴったり! クラシックな「ウエスタン・フライヤー」をネット・オークションで発見
週末になれば、素晴らしいひと時を過ごすことができる。メールや電話に縛られず、商談や締め切りに焦ることもない。現代社会を完全に遮断するのは時に簡単ではないが、やってみれば充実した時間が過ごせるだろう。そこで、大勢の人にとってそれを実現する最高の手段として、夏の週末にはクルマで長距離旅行に出掛けてみてはいかがだろうか?

逃避行に最適なクルマをお探しで、ミッド・センチュリーのデザインが好きな方には、こちらのRVがぴったりだ。この「ウエスタン・フライヤー」は、米国の著名な工業デザイナー、ブルックス・スティーヴンスが1941年に設計した3台のRVのうちの1台だという。

米国カリフォルニア州リンデンで保管されているこのRVは、先日ネットオークションのeBayに出品されていたのを筆者が見付けたのだが、7万377ドル(約708万円)という落札価格をつけ、残念ながら現在はオークションを終了している。当初はボロボロの状態だったそうだが、最近になって修復が施され、いくつかカスタム装備も加えられたという。



こんなRVで旅に出れば、きっとオートキャンプ場でも目立つことだろう。曲線的かつエアロダイナミック、未来的なボディのラインは、製造された当時の時代が反映されており、スティーヴンスらしいデザインと言える。

スティーヴンスのカーデザインは前衛的なアプローチだったかもしれないが、彼は工業デザインのパイオニアとして米国人の記憶に懐かしく刻まれている。彼がデザインを手掛けたモデルは他にも数多く存在する。1949年製のハーレーダビッドソン「ハイドラグライド」、民生車のウイリス・オーバーランド「ジープスター」、先進的なスチュードベーカー「グランツーリスモ・ホーク」、そして米国の食品会社オスカー・マイヤーが販促に使用しているホットドッグの形をしたウィンナー・モービルまでも手掛けている。



米国のクラシックカー・オークション情報サイト『Bring a Trailer』によれば、このウエスタン・フライヤーは外観や機械的な部分の修復において、新しいグリルやミラーなど、いくつかのカスタム装備が加えられたという。改修は、全工程を終了するまでに7ヵ月を要したそうだ。

見えない部分にも様々な手が加えられている。魅力的なボディは新品のフォード「スーパーデューティー 40」のモーターホーム・シャシーに載せ替えられ、フォード製460ci(7.5L)燃焼噴射式V8エンジンと、オーバードライブ付きオートマチック・トランスミッションが搭載されているという。つまり、レトロな外観に反して中身は新車と変わらないわけだ。

車内の設備も新しく整えられた。タンとマルーンを組み合わせたインテリアには、後部にテンピュール・ペディック・インターナショナル社製マットレスを装備、さらに電子レンジやシンク、2口のガスコンロ、小型の冷蔵庫まで揃った簡易キッチンも備わっている。車体下部には真水や汚水を貯えるタンクも確認できる。

総じて、これは万人向けのRV車とは言えないだろう。特に、高速道路のサービスエリアへ寄るたびに質問攻めに遭うことに耐えられない人にはお薦めできない。とはいえ、このウエスタン・フライヤーに乗っていれば路上で同じクルマと出くわすことはまずないはず。700万円を超える金額をぽんと支払って落札した人物が実に羨ましい。


By BoldRide
翻訳:日本映像翻訳アカデミー