マツダ「787B」の先代「767B」が、2年間のレストアを経て再びサーキットに登場
マツダの数あるレースカーの中で「787B」ほど有名なマシンは他にないが、それにはもっともな理由がある。787Bは、日本車およびロータリー・エンジン搭載車として唯一、ル・マン24時間レースで総合優勝を果たしているのだ。しかし、この787B以外にも、耐久レースで活躍したマツダ製レースカーがあった。787Bの先代にあたる「767B」だ。

767Bは1989年、耐久レースのIMSA-GTPクラスに参戦。最高出力630hpの4ローター・エンジンを搭載し、クラス内で輝かしい結果を残している。今回新たにレストアされたシャシー・ナンバー"767B-002"は、1989~1990年に参戦したル・マン24時間レースを含む全6戦のうち5戦でクラス優勝またはクラス2位の成績を収めており、その5戦は総合でも10位以内でフィニッシュしている。なお残りの1戦は、トランスミッションの不調でリタイアに終わった。

767Bが築いた栄光の時代から25年後、マツダは年月を経たこの1台の完全分解、レストアに着手した。作業はダウニング・アトランタに委託され、元マツダ・レーサーのジム・ダウニングとリック・エングマンの監督下で行われた(ちなみにジム・ダウニングは、ドライバーの頭部を保護する救命装備HANSデバイスの考案者の一人)。ダウニング・アトランタは、787Bといった他のマツダ製レースカーのレストアも手掛けている、米国ジョージア州のショップである。

2年にわたるレストアを終えた767Bは、ビンテージ・レースカーによる世界最大規模のイベント、モントレー・モータースポーツ・リユニオンで間もなく再デビューを果たす。同イベントが今週末に開催されるカリフォルニア州モントレーのマツダ・レースウェイ・ラグナ・セカでは、レース仕様のロータリー・エンジンが再び甲高い雄叫びを響かせることだろう。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー