ADVAN FLEVA V701
2005年、ヨコハマタイヤは「ADVAN」をグローバル・フラッグシップブランドに据え"ADVAN=ハイグリップスポーツタイヤ"から、ヨコハマタイヤを象徴する"プレミアムブランド"として、世界に向けて展開している。2003年に発売されたADVAN NEOVA AD07から、タイヤケース設計の方向性が大きく変わり、それまでの高剛性でタフな「体育会系スポーツタイヤ」から、しなやかさを備えた懐の深い操縦性へと進化した。このケース設計の考え方はNEOVA AD07にとどまらず、ヨコハマタイヤ全体のタイヤ開発にまで及んでいる。

ADVAN FLEVA V701
現在、ADVANブランドには、超ハイグリップタイヤでありADVANの看板であるADVANNEOVA AD08Rのほか、快適性と静粛性を徹底的に追求したプレミアム・コンフォートタイヤのADVAN dB(デシベル)、ハイパフォーマンス・プレミアムセダン(サルーン)向けのグローバル・フラッグシップタイヤADVAN Sports V105がラインナップしている。

ADVAN FLEVA V701
そのADVANブランドに新たにハイパフォーマンス・スポーティタイヤ「ADVAN FLEVA (フレバ)V701」が加わり8月より発売される。

ADVAN FLEVA V701
さて、フレバV701の位置付けだが、ネオバ、デシベル、アドバンスポーツで補完しきれないエントリースポーツユーザーをターゲットとしているようだ。言ってみればアドバンブランドの末弟。入門スポーティタイヤといったところ。

ADVAN FLEVA V701
とはいえ、タイヤの作り込みはADVANクオリティで、走りの性能をきちんと引き出せるように細部にわたりチューニングが施されているようだ。

ADVAN FLEVA V701 ADVAN FLEVA V701
中でも特徴的なのは、アドバンスポーツV105のタイヤプロファイル(断面形状)を継承しているところ。欧州車が求める直進安定性を高めるとともに、接地圧の均一化を高め、偏摩耗を抑制する形状となっている。
ADVAN FLEVA V701
トレッドデザインは4本の縦溝を基調にし、横溝でブロックを分断しないリブパターンとなっている。興味深いのはアウト側両サイドの縦溝。ライトニングストレートグルーブと名付けられた稲妻形の縦溝を採用している。排水性を高め、ハイドロプレーニングに優れた効果を発揮するのだという。

ADVAN FLEVA V701 ADVAN FLEVA V701
また横溝は、縦溝につながっていない非貫通タイプとすることで、ノイズ原因になるヒール&トー摩耗(回転方向に対しブロックの後ろ側が多く摩耗し、ブロック先端の立ち上がったエッジが路面を叩きノイズの原因となる)の抑制、トレッドブロックの剛性アップによるダイレクトな操縦感の実現にも効果を発揮している。
コンパウンドは低温ポリマーや耐摩耗ポリマーなど複数のポリマー(≒ゴム)をブレンドし、シリカやオレンジオイルを配合したナノブレンドゴムを採用する。

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ADVAN FLEVA V701
試乗した第一印象は、"想像していたよりずっとマイルド"だった。
おじさん世代にとって、ADVAN=体育会系スポーツタイヤといったイメージが強い。だからどうしても切れ味のいいシャキッとしたスポーティさをイメージしてしまうのだが、試乗したフレバは、グッとマイルドで、鋭さを奥の方に収めているような印象。

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乗り心地には軽微なコツコツ感があり、スポーティな感触を備えているけれど、ハンドルを切り出してみると、グリップの立ち上がり方がとても穏やか。なので、ある程度シャープさを期待してハンドルを切り出すと「あれ?」といった具合に肩透かしを食う。

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鈍いわけではなく、穏やかなところがアドバンの血統を感じさせる。穏やかなのに鈍く感じないのはどうしてだろうと試してみると、どうやら応答はいいのだ。タイヤをあまり変形させないように・・・、つまりワインディングを気持ちよく走るくらいの感覚でハンドルを切り出すと、スーッと曲がる力が立ちあがってくる。ハンドル操作に対して過敏なところがないので、乗り手を驚かせたり緊張させるようなことがない。

ADVAN FLEVA V701
乗り心地は軽微にコツコツしていると書いたが、走らせているときのフレバの印象は柔軟で、ブレーキ旋回、加速といったクルマの動きをきちんと受け止め、適度に変形しながら、柔軟に路面とをとらえているといった印象。つまりグリップ命でガシッと踏ん張るのではなく、タイヤ全体で路面をホールドするような感じ。

ADVAN FLEVA V701
ウエット性能は優秀だった。深い水深のウエット路でもハイドロプレーニングが起きにくく、速度を上げてわざとハイドロプレーニングの起きる速域まで持っていってもブレ-キをかけると、わずかなハイドロプレーニングの兆候の後、スッとタイヤが路面にコンタクトし、同時にタイヤが路面をとらえて減速に入ってくれる。といった具合に、フレバは性能はしっかり押さえているのに、それを積極的に表に出さず、全体にオブラートにくるんだようなマイルドなテイストがある。

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なんとなくフレバのイメージがわいてきたのは、86に試乗したときだ。標準装着のタイヤとキャラクター的にはかなり似ているのだ。そしてフレバのほうがちょっとだけスポーティな風味が効いている、そんな印象。つまりバリバリのスポーティタイヤではなく、ドライブを楽しむ、といった方向性能スポーティさを、フレバは狙っているのだ。

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先にも触れたが、フレバは、転がり抵抗「A」、ウエットグリップ「a」という優秀な省燃費タイヤでもある。特徴的なのは、ウエットグリップがグレーディング評価で最高の「a」を獲得していること。
省燃費タイヤはブレーキの効きの良さを示すものだが、フレバの場合は、操縦性に求められるグリップ性能を作り込んだ結果としてのウエットグリップ「a」なのだろう。

ADVAN FLEVA V701
誤解を恐れずに言えば、フレバは省燃費タイヤブルーアースのADVANバージョンなのだ。省燃費タイヤ走りの性能では物足りなく感じている人のための、省燃費性能と走りの性能を両立させた新しい時代のADVANということなのだと思う。
ADVAN FLEVA V701

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