数週間前、シリコンバレーを拠点とする新興企業のアティエヴァ(Atieva)が、メルセデスの商用バンを改造した電気自動車(EV)のプロトタイプで、テスラ「モデルS」フェラーリ「カリフォルニア」という一流メーカーの高性能車を相手にドラッグレースで打ち負かし、その技術力を証明した。そして再び、「エドナ」と名付けられたこのEVバンがドラッグストリップに戻ってきた。メルセデス・ベンツのバン「ヴィトー」に最高出力900hp、全輪駆動のパワートレインを搭載したエドナの次なる相手は、BMWのハイブリッド・スポーツカー「i8」と、V10エンジンを積むダッジ「ヴァイパー」だ。

前回のレースで、エドナは60mph(約96.6km/h)まで3.08秒で到達した。これに対し、BMW i8の0-60mph加速は4.2秒と発表されている。ただし『Road & Track』による計測では、この公式数値を上回る3.8秒というタイムを記録したことがある。ダッジ ヴァイパーの0-60mphは3.4秒だ。これらを相手にするエドナの方はというと、アティエヴァ社のエンジニアによって今回はさらに進化しており、0-60mphをわずか2.94秒で加速して見せた。これを聞けば、動画を観る前に勝負の結果は想像がつくだろう。ちなみにエドナは1/4マイル(約402m)を11.3秒で走り切り、その時の速度は117mph(188km/h)を記録している。

ドラッグレースのパフォーマンスは、ドライバーの技量によるところが大きいということも考慮すべきであろう。本来、ヴィパーの1/4マイルのタイムは12秒を切るので、エドナには敵わなくてもi8よりも速いはずだ。とはいえ、この動画に収められた走りが依然として素晴らしいことに変わりはない。

アティエヴァによると、エドナの性能をアップさせるために彼らは前回のテスト・データを精査し、低速度域における加速や高速時のモーター制御に手を加えるなど、ACインダクション・モーターの性能を最大限に引き出すための調整を施したという。灼熱の太陽が照りつけるカリフォルニアで、テストと今回のレースを終えたエドナは、さらに90マイル(約145km)の道のりを自走して帰って行った。

気になる市販化については、アティエヴァではこのパワートレインを搭載したセダンを2018年に発売予定としている。それまでの間、同社はテストやプロトタイプの調整を重ねていくようだ。また、同社ではエドナへの挑戦も募集しているので、自信のあるクルマをお持ちの方は挑戦してみてはいかがだろうか?




By John Beltz Snyder
翻訳:日本映像翻訳アカデミー