日産が業界の未来に向けて特に研究しているものとは?
日産は、自動車業界がこの先どう変化していき、どうすればその変化に対応できるのかを研究するため、2014年に日産フューチャー・ラボを設立した。そのグループによる現実社会におけるリサーチに基づき、日産は自動車業界が何に注目すべきかという結論を導き出したらしい。それはカーシェアリング電気自動車(EV)だ。

日産フューチャーラボの最新プロジェクトは、カーシェアリング企業のスクート・ネットワークス社との共同研究である。日産は小型EV「ニューモビリティーコンセプト」(ルノートゥイージー」としても知られる)を10台、スクートの拠点であるサンフランシスコに納車した。このプロジェクトでは、スクートが開発したクルマを呼ぶためのアプリを使用する。これは多くの点において、既に日産が日本で行っているプログラムと似たものになりそうだ。日産によると、このプログラムは都会で生活する人々が、カーシェアリングを、なぜ、どのように利用するかを理解するのに役立つという。また、クルマの配置場所や返却の方法といったカーシェアリング・サービスのロジスティックスを学ぶことで、日本で行っているサービスに応用することもできるだろう。

日産フューチャーラボでは、2014年から別のプロジェクトにも取り組んでいる。これは米国空軍と提携し、EVが電力網にどのように使えるかを研究するものだ。日産が提供する数台の「リーフ」で発電所の余剰な電力を蓄えておき、その電力を需要の多い時間帯に電力網に戻すのだ。クルマと電力網を繋ぐというアイディアには、EVが一般的になって以来、多くの注目が集まっている。電力の需要を補うことに加え、EVをバッテリーとして使うことで、発電機のバックアップの代替品にできる可能性も開けてくるだろう。テスラはすでにそのような目的に使うためのバッテリーのみを提供している。自家用EVに適用される可能性は想像に難くない。

日産はこのようなプロジェクトから、いくつか大切なことを学んだに違いない。一般的な所有者に向けて、自動車メーカーは沢山のEVを所有し、その多くをオンデマンドでレンタルする、という未来を思い描いているという兆しが見られるのだ。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー