メルセデス・ベンツ、商用バン「スプリンター」の次期型に電動パワートレインを検討中
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メルセデス・ベンツの商用バン「スプリンター」の次世代モデルに、100%電動のパワートレインが搭載されるという。米国の自動車業界情報サイト『The Detroit Bureau』が、「VS30」と呼ばれる次期型スプリンター開発プロジェクトのリーダーであるウルフ・ツィリヒ氏に行った取材で明らかになった。これは確定事項ではないが、メルセデスは電動ドライブトレインと自律走行機能の両方を備えた車両を計画中で、早ければ2018年に発売予定と話している。

メルセデスは7月26日、都市部でのルート運行を目的とした「アーバンeトラック」を発表した。同車は近距離輸送向け大型トラックのコンセプト・モデルで、1回の充電で最大約200kmの走行が可能とのこと。だが、それよりも重要なのはギアリングによるトルク変換後の車輪トルクが1,120kgmに達すること点だとメルセデスは主張する。加えてダイムラーはこの2年間、傘下に収める三菱ふそうのCanter(キャンター) E-Cell技術を応用して開発を進めてきた。

電動の商用バンというのは理に適っているように思えるが、いまだ市場では苦戦を強いられているのが実情だ。2012年、フォードの配達用バン「トランジットコネクト・エレクトリック(TCE)」のパワートレインを同社と共同開発していたカナダのアズール・ダイナミクス社が倒産し、TCEの生産は打ち切りとなった。さらに同年、超低燃費の商用プラグイン・ハイブリッドカーを開発していた米国の新興メーカー、ブライト・オートモーティブ社は 「エネルギー省による約束の融資の実行が遅すぎた」として撤退。翌2013年には、スミス・エレクトリック社が米国カンザス・シティにおける配達用電動トラックの製造を中止した

電気自動車版スプリンターというコンセプトに我々の興味が引かれる理由の1つに、電気自動車ならではの強大なトルクがある。先月、米国の新興EVメーカーのアティエヴァ(Atieva)は、メルセデス・ベンツの商用バン「ヴィトー」をEVに改造した開発車両のビデオを公開した。最高出力900hpを発揮するこのバンが、ドラッグレースでテスラ「モデルS」とフェラーリ「カリフォルニア」を打ち負かす映像を、ぜひご覧いただきたい。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー