俳優アントン・イェルチンの死亡事故、リコール通知が届いたのは事故から一週間後だったことが明らかに
今年6月19日、映画『スタートレック』シリーズに出演していることで知られる俳優のアントン・イェルチンが、愛車の2015年式ジープ「グランドチェロキー」と自宅の門柱の間に挟まれるという事故により悲惨な死を遂げた。エンターテインメント情報サイト『Variety』によると、両親の弁護士を務めるゲイリー・ドーディック氏はビバリーヒルズで記者会見し、グランドチェロキーのリコールに関する通知がイェルチンに送られたのは事故が起きてから1週間後だったことを明らかにしたという。さらに同氏は「フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は今回のリコールを軽く見すぎている。対応が遅すぎた」と指摘している。

Automotive News』によると、イェルチンの両親は過失と製造物責任に関して、FCAを相手に不法死亡訴訟を起こしたとのこと。

イェルチンのグランドチェロキーは、現在FCAがリコール対象にしている110万台の内の1台だった。リコール対象車はシフトレバーの設計に欠陥が見られ、特にイェルチンのグランドチェロキーに装備されていた「Eシフト」は一般的なシフトレバーのようなギアをセレクトした際のはっきりとした感触がない。そのため多くのドライバーが「P(パーキング)」に入ったと誤解し、実際は「N(ニュートラル)」の状態でクルマから降りてしまうという事例が起きていた。なお、このリコールはイェルチンが亡くなる2ヶ月も前に届けられていた。

このシフトレバーに関するリコールが原因で起きた事故に対し、不法死亡訴訟が起こされたのは今回が初めてだと思われる。すでに何十人もの負傷者が出ているが、死亡者が出たのは現在この1件のみだ。また、この死亡事故を受け、FCAを相手取った集団訴訟も起きている。

FCAでは、まだ訴状を受け取っておらずコメントは控えると述べている。同社は引き続き所有者に対し、取扱説明書の記述やリコール通知と共に送付された情報カードに従うよう呼びかけている。


By Reese Counts
翻訳:日本映像翻訳アカデミー