ナノフローセル社、自社の「バッテリー補給」技術は、充電式電気自動車よりも優れていると発言
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リヒテンシュタインに拠点を置くナノフローセル社(NANOFLOWCELL)の最高技術責任者、Nunzio La Vecchia氏が自社のナノフローセル技術についてブログに投稿した記事は、全てが間違いなく正しいとは言い切れないものの、その大胆な意見は賞賛に値するだろう。彼によれば、「電気自動車(EV)を欲しいと思っている人なんて、ほとんどいないも同然」だという。

テスラの新型EV「モデル3」が37万台以上の予約を受注しているにも関わらず、同氏はナノフローセル社のバッテリーに"補給"する技術の方が、従来の充電式EVよりもはるかに優れていると発言している。現代の一般的なEVに採用されているリチウムイオンバッテリーは、完全に充電するには数時間を要し、重量が700kgもある。これに対し、ナノフローセル社のシステムでは、正電荷の電解液と負電荷の電解液がそれぞれ約150リッターずつ入る2つのタンクと、靴箱ほどの大きさのフローセルと呼ばれるバッテリーで構成されている。正電荷と負電荷の電解液(食塩水に似ている)は交換膜で隔てられており、膜を通過する際にイオン交換が行われ、電気が生成されて、クルマの動力になるという仕組みだ。

同社は、充電ステーションの建設にコストをかけるよりも、従来のガソリン燃料貯蔵タンクを改良して電解液を蓄えられるようにした方が安く済むと主張している。しかも、同車のナノフローセルシステムを搭載したクルマなら約5分で補給が完了するという。

昨年3月のジュネーブ・モーターショーで公開されたナノフローセル社のEVコンセプト「QUANT F」は、合計最高出力1,090psを発生する4基のモーターが4輪を駆動し、最高速度300km/h以上、航続距離800kmと発表されていた。さらに小型の大衆向けモデル「QUANTiNO」は合計最高出力136psに過ぎないが、最高速度200km/h、航続距離は1,000kmを超えるという。発表当時の話では、今年中に生産を開始し、2018年には発売されるということだったが、実際にところどうなるのかまだ分からない。その技術に興味のある方は、公式サイトをご覧になっていただきたい。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー