フォードのエンジニアが明かす「フォーカスRS」のドリフト・モードは「遊びから生まれた」
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世の中にある優れた製品の中には、開発の副産物として生み出されたものもある。例えば、シリコン製のゴムのおもちゃ「Silly Putty」や、付箋の「ポスト・イット」は、考案者がもともと目指していたものと別の物を偶然創り上げたという点で、素晴らしい発明品だ。

オーストラリアの自動車情報サイト『Motoring』の取材によって、フォード「フォーカスRS」のドリフト・モードも、そんな過程で生まれたことが分かった。フォードで車両開発マネージャーを務めるタイロン・ジョンソン氏は、同サイトに開発秘話を明かしている。

ジョンソン氏の話によると、彼のチームの2人のエンジニアがツインクラッチAWDシステムの開発に励んでいた時に、1人が新しい設定を試して遊んでみることを提案。そうしたら「これはクールじゃないか!?」ということになり、そこで彼ともう1人のエンジニアが調整を重ねた結果、ドリフト・モードが誕生したという。ジョンソン氏は、彼らがなぜそのアイデアを思いついたのかはよく分からなかったそうだ。

「私たちがクレイジーな集団だからかもしれません。うちでは、とにかくやってみるのです」と同氏は語る。

オーストラリアではフォーカスRSのドリフト・モードが安全面から批判を受けており、ジョンソン氏はその状況を馬鹿げていると考えているようだが、今回の話をしたからといって支持が得られるわけではないことは確かだ。しかし、ドリフト・モードはフォードのグローバル製品開発責任者ラジ・ナイール氏の目に止まり、この機能を大きなセールス・ポイントとすることが即決された。その後は皆さんもご存じのとおり、工場出荷時の状態からドリフトの準備ができたクルマが世に送り出されることになったのだ。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー