【ビデオ】デルファイ、自動運転タクシーの試験プログラムをシンガポールで発表
Related Gallery:Delphi Autonomous Car Singapore

デルファイ・オートモーティブは8月1日、シンガポール政府と提携する自動運転タクシープロジェクトを発表した。

この試験プログラムには、計5マイル(約8km)の3つのルートが設定されている。最初に使用される車両はアウディ「SQ5」だが、残りの4台から6台はデルファイが改造する電気自動車(EV)となる。また、このプロジェクトの初期段階では「セーフティ・ドライバー」も乗車するが、後に完全自動運転車にすることを目標に掲げている。同プログラムは2016年から2019年まで実施される予定だ。

「これは実際に実用的なものとなります。我々はそれがデルファイだけでなく、自動車業界にとっても重要なことだと考えています」と同社のサービス事業部の副社長であるグレン・デ・ヴォス氏は語る。

2022年までに、同システムはさらに幅広い地域で利用できるようになり、追加の試行プログラムは北米と欧州でも今年末に発表される予定だ。このシンガポールのプロジェクトはオンデマンド・サービスとして、企業が集中する地域内で走行する。

デルファイのシステムは、カメラやライダー、レーダーを使って自動運転を可能にするものだ。同社は社内に地図作成技術を保有しているが、徐々に外部の業者も利用することを視野に入れているという。この試行プログラムでは時速25マイル(約40km/h)という比較的遅いスピードで走行する。

デルファイは自動運転分野でリーダーとなることを目指している。自動運転向けに改造された別のアウディ SQ5は、2015年にサンフランシスコからニューヨークまでの3,400マイル(約5,500km)を自動運転で走行した。シンガポールで試行される技術は、大手自動車メーカーを含む他の顧客にも提供されることになるだろう。また、タクシーだけでなく、バスや商業車、そして従来のクルマを超えた近未来型モビリティポッドにも採用される可能性がある。

最終的には専用のポッドが製作され、それはステアリング・ホイールを備えず、乗り降りに特化したデザインになるかもしれない、とデ・ヴォス氏は語る。車内では地図にルートが表示されるなど、乗客にとって便利な機能がいくつか検討されているという。だが、デルファイは完全な自動運転車を製造するかどうかについてはまだ決めかねているようだ。

同社はまず、このプロジェクトで顧客に自動運転車の長期的な可能性をよりよく理解してもらいたいと考えている。デ・ヴォス氏は「これはまだ生まれたばかりの技術です。果たして、自動運転の乗物で移動するのはどんな気持ちになるでしょうか?」と話す。

デルファイはシンガポール陸上交通庁を通してこのプロジェクトを請け負うに至ったが、契約条件については発表されていない。



By Greg Migliore
翻訳:日本映像翻訳アカデミー