【噂】ジャガー・ランドローバー、スーパーチャージャー付きV8エンジンに代わってBMW製のV8ターボを採用?
ジャガーの5.0リッターV8スーパーチャージド・エンジンほど、良い音色を奏でるものは少ない。1990年代に基本的な設計がなされて以来、あのスーパーチャージャーの高い唸り声とエキゾーストの咆哮、そしてスロットルをリフトオフさせ余分な空気圧を逃がす際に鳴る抜け音の素晴らしさはずっと変わらない。ただ正直なところ、燃費の面では最高とは言い難く、かといって新たにV8エンジンを一から設計し直そうとすれば膨大なコストが掛かる。そこでジャガー・ランドローバー(JLR)は、BMWからV8ツインターボ・エンジンの供給を受けることにしたようだと、米国の自動車メディア『Automobile』が伝えている

今はどの自動車メーカーもこぞってコストを削減するべく設計の合理化を進めており、スケーラブルなアーキテクチャが大流行だ。例えば、ジャガーの現行のV6スーパーチャージド・エンジンはV8からシリンダーを2本削り落としたものであり、シリンダーブロックのサイズすら変更していない。これらのV型エンジンは消えゆき、V6エンジンは同社の直列4気筒をベースに2気筒分を増やした直列6気筒に置き換えられる可能性があるという。JLRは、自社の最上位モデルのためにコストのかかる新たなV8エンジンの開発を行うより、BMWからエンジンを調達する道を選んだらしいのだ。

1994年から2000年まで、ランドローバーはBMWの傘下にあった。当時はもちろん、フォードに売却された後もしばらく、「レンジローバー」を含めいくつかのモデルにはBMW製のエンジンが搭載されていた。今回の噂が本当ならば、それが再現される形になる。搭載するモデルによっても異なるが、BMWが製造している現行の4.4リッターV8ツインターボの出力はおよそ440~600hp。だが前述の記事によれば、同社では現在、新型4.0リッターV8エンジンを開発中で、JLRはこれを採用する見込みが高いとのことだ。おそらくこの新エンジンは、BMWとJLRどちらの現行型エンジンよりも、パワフルで燃費も良く、軽量なユニットになるだろう。

実現すれば、これはどちらの会社にもメリットのある話だ。BMWは新型エンジンの開発費用を補うことができるし、BMWより小規模なJLRは新たなアーキテクチャに資金を投入しなくて済む。自動車メーカーがコスト削減の道を模索し続ける限り、こうした提携は続くだろう。インフィニティメルセデス・ベンツ4気筒エンジンを共有し、フォードとゼネラルモーターズ(GM)10速ATを共同開発している。ジャガー・ランドローバーの素晴らしいエンジンがなくなると思うと悲しいが、同社がV8エンジンを諦めていないと考えれば喜ばしい話かもしれない。



By Reese Counts
翻訳:日本映像翻訳アカデミー