メルセデス・ベンツ、電動の大型商用トラックを発表
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テスラのイーロン・マスクCEOが聞いたら正気を失いそうなニュースが舞い込んできた。今月20日、億万長者であるこのテスラモーターズ創設者は、同社の事業計画である"マスタープラン"の第2弾として、大型トラックと都市交通のEV化を発表したばかりだが、その実現より先に、メルセデス・ベンツが26日、電動の大型トラック「アーバンeトラック」を発表したのだ。

この大型トラックの車名に付けられた「アーバン(都市の)」という言葉に注目して欲しい。つまり、このトラックは長距離輸送を目的としているのではなく、むしろ都市部で決まったルートを運行するという類いの大型トラックを目指しているわけだ。例えば、ごみ収集車や地元企業が商品等を輸送するためのトラックとして利用することが考えられる。用途はともかく、この大型EVトラックは比較的狭い範囲を低速度で走行するように設計されている。

このような特定の状況で使用されるEVを開発するにあたり、メルセデスは一般的な3軸の近距離配送用大型トラックをベースに採用。ディーゼル・パワートレインを排除して、代わりに後車軸の各ハブを直接駆動する電気モーターを取り付けた。一基あたり最高出力170ps、最大トルク50.8kgmを発生し、ギアリングによるトルク変換後の車輪トルクは1,120kgmにも達するという。総容量212kWhのリチウムイオン電池パックが車体中央下部に搭載されており、最大200kmの走行が可能だという。ダイムラーによれば「1日分の配送ならこれで十分間に合うはず」とのこと。さらに直流用急速充電器(SAE J1772 レベル2)を利用すれば、わずか2~3時間で充電できる。

現在のところ、アーバンeトラックはコンセプト・モデルに過ぎず、本格的な量産開始時期は、2020年以降になるそうだ。その頃までにバッテリーの進化やコスト低下を見込んでいるという。メルセデスが発表したこのEVトラックは、イーロン・マスク氏の壮大なプランと併せて考えても、今後は自動車の電動化が個人所有の自家用車からさらに先の段階に進み、商用車の市場にまで拡大することを確信させるものだ。


By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー