4気筒エンジンが搭載された1977年型フォード「マスタング」を、サンフランシスコの廃車置場で発見
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初代フォード「マスタング」は、「ファルコン」をベースにした小型車として誕生して以来、年々大型化していき、マンガのような1973年型モデルでついに車重1,300kgを超えるまでに至った。しかしフルモデルチェンジされた1974年型では一転し、フォードはコンパクトな「ピント」のプラットフォームに変更する。折しも1973年後半に起きた悪夢のようなオイル・ショックと重なり、タイミング的には完璧だった。しかし残念なことに、このマスタングIIにはエンジンもピントのものが搭載されていた。



最近では、1974~78年型まで製造されたマスタングIIを廃車置場で見掛けることはほとんどない。スポーティな見た目の経済的な通勤用車として買われたこのクルマは、1980年代には既にその価値を失っていた。そして近年まで良い状態で残っていた車両は、ある程度コレクターに価値が認められ保護されているからだ。新車で販売された当時、多くのマスタングIIは、低燃費な2.3リッターSOHC直列4気筒エンジンを搭載していた。2.8リッターV6「ケルン」エンジンや4.9リッターV8「ウィンザー」エンジンも用意されていたのだが、あまり売れなかった。先日、筆者がサンフランシスコのベイエリアにあるセルフサービスの廃車置場で見つけたクルマにも、2.3リッターのピント用エンジンが載っていた。



1970年にカロッツェリア・ギアを買収したフォードは、1977年まで「フィエスタ」や「グラナダ」、そしてマスタングIIにギアのエンブレムを付けていた。このクルマもかつては豪華なビニールトップを装備していたが、カリフォルニアの太陽に何十年も晒されて劣化し、今ではほとんどなくなってしまっている。



当然ながら、このビニールトップをまとった低迷期のデトロイト産のクルマは、スモッグや強烈な日差し、冬には多くの雨に見舞われる沿岸地域のカリフォルニアでは、特に劣化が激しく進みがちだった。このクルマ(写真上)も、ギアがデザインしたスタイリッシュなルーフに、大量の錆が発生している。


By Murilee Martin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー