【ビデオ】日産スペインのエンジニア達が、就業時間外に燃費レース用「リーフ」を製作
真夜中、スペインのバルセロナにある日産テクニカルセンターで、エンジニアたちが休むことなく、恐ろしい創作物に命を吹き込もうと奮闘していた。それは、向かってくるものすべてを破壊するために作られた、他のどのクルマよりも優れた電気自動車(EV)である。

まあ、現実はそのようなことはないのだが、そんな風に想像したら面白い。実際、日産本社の後押しを得て日産「リーフ」のプロトタイプを作ったスペイン人エンジニア・グループは、このクルマの開発に夜も週末も捧げてきた。今回紹介するビデオの中で、シニアエンジニアのダリオ・フェルナンデス氏は、エンジニアたちが6カ月間、勤務時間外に開発に取り組んだことを明かしている。このクルマは、「ECOseries」と呼ばれる燃費効率を競うスペインのモータースポーツ・イベント用に開発されたのだそうだ。

彼らが作ったリーフは、現行の「リーフ S」に採用されている24kWhのバッテリーに比べ、容量も実サイズも2倍のバッテリーを搭載している。48kWhのバッテリーを使用することで航続距離は75%向上し、市販のリーフ Sが84マイル(約135km)なのに対して、このクルマの推定航続距離はおよそ150マイル(約241km)になるという。



フェルナンデス氏によると、彼らは既にこの48kWhのリーフで燃費効率を争うレースに初参戦し、優勝したという。だが、その後も他のレースに参加したかかどうか、またその結果については、同氏も日産も明らかにしていない。いずれにせよ、彼らエンジニアは大いにこのプロジェクトを楽しんでいるようだ。

「我々は真の情熱を持って自分たちの仕事に取り組んでいる。プロトタイプを製作する今回のプロジェクトは、革新的で先進的な考えを限界まで試せるという創造の自由を与えてくれた」と、フェルナンデス氏はコメントしている。

欧州日産のEVディレクター、ガレス・ダンスモア氏は、このプロトタイプが近いうちに量産化されることはない旨を強調している。しかし同時に、「(このプロジェクトは)独創的な発想力を鍛えるという点で有益な試みだ。それは我々のエンジニアやデザイナーたちが日々実践していることでもある」とも述べた。

もちろん、大量のバッテリーパックを積んだ後部座席もないリーフがこのまま市販化されることはないだろう。しかし、日産がこのプロジェクトで得られた情報を、次期型リーフや他のEVに活用する可能性は十分にあり得る。日産は既にこのプロトタイプの48kWhよりさらに容量が大きな60kWhの新型バッテリーを開発しており、これによって次期型リーフは航続距離が210〜220マイルに伸びると言われている。新型シボレー「ボルト」テスラ「モデル3」に対抗する準備は着々と進んでいるのだ。




By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー