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プジョーシトロエンを擁するフランスのグループPSAは、イスラエルの新興企業アクエリアス・エンジン社と共同で、レンジエクステンダーに関するプロジェクトに取り組んでいると、ロイターが報じている。アクエリアス・エンジンは単気筒600ccのレンジエクステンダーを製作しており、これによってプジョーとシトロエンから販売される電気自動車(EV)の潜在顧客が懸念する航続距離の問題を解決でき、しかもハイブリッド車を開発するよりコストを安く抑えることができる。アクエリアス・エンジンによると、来年初めには数台のプロトタイプで走行テストを行うという。

レンジエクステンダーとは、基本的に電気とモーターで走行するEVに、小型のエンジンを搭載し、バッテリー残量が少なくなったらこれを始動させて発電機として使うシステム。一種の妥協案だが、完全なプラグインハイブリッド・システムより軽量で、同じように燃費を向上させることができる。ゼネラルモーターズシボレー「ボルト」はレンジエクステンダーで最も有名なモデルだ。BMWはEVの「i3」にオプションでレンジエクステンダーを装備したバージョンも作っている。高級車メーカーのフィスカーから改名したカルマもレンジエクステンダーを装備したクルマを再び作り始める予定だ。

PSAは、欧州で義務付けられているさらに厳しい燃費や排ガス規制に取り組むため、2021年までに11台のハイブリッドカーやEVを発表する計画を明らかにしている。同じフランスのライバルメーカー、ルノーは2ストロークのレンジエクステンダーを開発したが、まだどのモデルにも採用しておらず、むしろ同グループ会社の日産とEVの開発に励んでいる。

先日、PSAは一部のエンジンで「現実の走行状況に限りなく近づけた」燃費数値を公表した。プジョー、シトロエン、DSの28モデルで燃費性能実証試験をしたところ、乗員と適量の荷物を積載し、車内のエアコンを使用した場合、クルマの燃費はカタログに掲載している数値よりも約40%低い数値を示す結果となったとしている。現在のところ、PSAもアクエリアス・エンジンもこのレンジエクステンダーの燃費については公表していない。ただ言えるのは、PSAが"失った"燃費を取り戻そうとしているということだ。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー