シムカとの共同開発から誕生した1983年製ダッジ「ランペイジ」を廃車置場で発見
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1979年、米国政府によって救済されたクライスラー社のその後の繁栄は、リー・アイアコッカの存在とKカーと呼ばれるコンパクトFF車の開発抜きには語れない。しかし、1980年代初頭、同社の再建にはシムカとの共同開発で誕生した小型車プラットフォーム"オムニライズン"が大きな役割を果たしたと言えるだろう。

オイルショックの影響で小型車の需要が高まる中、当時は小型車開発のノウハウが無かったクライスラーが、同グループに属していたフランスの自動車メーカー、シムカと共同で開発したダッジ「オムニ」とプリムス「ホライズン」(2つ合わせて通称オムニライズン)は、長期にわたりモデルチェンジされることなく1978年から90年にかけて米国内で販売された。83年から87年にはオムニライズンをベースに、スポーティなダッジ「チャージャー」や、ピックアップ・トラックの「ランペイジ」などの派生モデルが作られたが、そのランペイジの酷くくたびれた個体を、先日デンバーの廃車置場で発見した。



初期のオムニライズンはフォルクスワーゲンから供給を受けた1.7リッター・エンジンを搭載し、最高出力は75馬力だったが、ピックアップのランペイジには(姉妹車であるプリムス・スキャンプも同様に)、96馬力を発生する2.2リッターの自社製Kカー用エンジンが搭載された。これに4速マニュアル・トランスミッションを組み合わせたトラックは、自動車業界における不遇の時代を程よくスピーディに切り抜けることができた。



この個体の広範囲に見られる錆やパテ埋めの跡は、衝突して牽引車でここに運ばれて来る前から既にあったものだろう。レストアする価値があるとは思えないが、一部のパーツはこれと同じクライスラーのLプラットフォームを採用した他のクルマで、再利用することができそうだ。


By Murilee Martin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー