FCA、ジープの生産工場に約1,100億円を投入
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FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の米国法人が先日行った発表によって、オハイオ州トレドの工場で製造されているジープ「ラングラー」の将来は正式に保障された。同社は10億5,000万ドル(約1,100億円)の資金を投入し、ラングラーを製造している同工場と、その他のジープ・モデルを製造しているイリノイ州ベルビディアの工場の設備を一新する。これにより、最大1,000件もの雇用が生まれることになる。

FCAは熱烈なファンが待ち望む次世代ラングラー生産のため、トレド北側工場の改装に7億ドル(約740億円)を投じている。FCAによると、これにより約700件の雇用を生み出すことができるという。ラングラーの組み立て工場はオハイオ州にある複合施設の一部となっており、FCAは南側工場についても後ほど発表するようだ。

約2年前、FCAのセルジオ・マルキオンネCEOがラングラーの製造をトレドの工場から移すことを提案して物議を醸したものの、その提案は撤回されて製造は続行している。自動車情報メディア『Automotive News』の報告によれば、新型ラングラーは車体にアルミニウム素材が使用され、4気筒ターボ・エンジンを搭載するという。ディーゼルも用意される見込みだ。デザイナーはエアロダイナミクスを向上させることに留意するが、これまで親しまれてきたラングラーのイメージは保たれるようだ。

これに加えて、FCAは生まれ変わった工場でラングラーのピックアップ・モデルも製造予定であると報じられている。『デトロイト・フリー・プレス』によると、トレド工場だけで年間45万台のラングラーを製造することが可能になるという。この45万台は通常のラングラーが35万台と、ラングラーをベースにしたピックアップの10万台に分けられる可能性がある。2005年に現在のトレド工場がオープンした時、クライスラーは同工場の生産能力を年間15万台としていた。以来その数字は増加し、現在では年間約24万台のラングラーが生産されている。ジープはそれだけの台数を問題なく販売している。

一方、ベルビディアの工場には、3億5,000万ドル(約367億円)が投入され、2017年にはジープ「チェロキー」の製造がトレド工場から移される予定だ。現在、ベルビディアの工場では、ダッジ「ダート」ジープ「パトリオット」、「コンパス」を生産しているが、今年9月にダートの生産が打ち切られ、12月にはパトリオット、コンパスの生産も終了する。来年からジープの1モデルに限定していくとのことだ。

今回の工場改装は、世界中で確固たる評価を得ているジープの好調な売れ行きに対応できる生産体制を整え、これまで以上にジープ・ブランドを強化するというFCAの戦略の一環である。


By Greg Migliore
翻訳:日本映像翻訳アカデミー