クラシックと現代を融合した仮想レーシングカー、ポルシェ「908/04ビジョン グランツーリスモ」
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これまで我々は、人気ビデオゲーム『グランツーリスモ6』(GT6)のコラボレーション・プロジェクト「ビジョン グランツーリスモ」で、数々の仮想レーシングカーを目にしてきた。どれも大手自動車メーカーに在籍するカーデザイナーが手掛けた斬新なデザインだが、GT6のためにデジタル上にだけ存在するモデルもあれば、展示用車両が製作されたモデルもある。ヒュンダイからアストンマーティンまで様々な自動車メーカーが参加しているが、その例外として注目されるのがポルシェだ。同ゲームの初代シリーズ以来、ライセンス問題(そのうちのいくつかは他のゲーム開発者も悩ませている)のため、ポルシェのクルマは1台もグランツーリスモに登場したことがない。しかし今回、6名の個人デザイナーが手を組み、非公式ながらGT6用にポルシェのレーシングカーを考案した。

世界中から6人のメンバーが集まって結成されたこのチームは、5人が自動車デザイナーで、1人はフォトレタッチ(写真修整)の専門家だ。この「908/04 ビジョン グランツーリスモ」と名付けられたレースカーは、彼らが1969年のポルシェ「908LH」からヒントを得たと語っているように、確かにクラシックな908LHのロングテールを引き継いでいる。さらに、ハイパーカー「918スパイダー」やル・マン優勝マシン「919ハイブリッド」、そして市販化が決定している電気自動車のコンセプト「ミッションE」など、現代のポルシェに見られるデザイン要素も取り入れられていることが分かる。

デザイナーたちが「純粋なマニュアル車」と謳い、「運転しているところを想像するだけで鳥肌が立つ」クルマと主張するように、彼らは直接的かつ直感的なドライビングが味わえるシンプルなマシンの創作を目指したようだ。また、実際に乗り込んで運転することが可能なようにデザインされているそうで、決して空想的なコンセプトカーではないという。光レーザーの衝撃波を利用して推進するシボレー「シャパラル2Xビジョン グランツーリスモ」より、現実性は高いと言える。

しかし、これはポルシェの公式なコンセプトカーではないため、我々はこのクルマが走行する姿を想像することしかできない。もし公式だったとしても、同ゲーム・シリーズ開発元のポリフォニー・デジタルが、ポルシェをGT6に登場させるために複雑な手続きをこなすとは到底思えない。我々にできるのはただ熱望することだけだ。このスタイリッシュな空想上のポルシェをもっとよく見たい、そして制作の裏話を知りたい方は、デザイナー・チームの公式サイト(英語)www.porschevisiongt.comをご覧いただきたい。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー