【ビデオ】窃盗犯がノートパソコンを駆使し、ジープ「ラングラー」をハッキングして盗み出す!
自動車業界におけるテクノロジーの発展は目覚ましく、これによってクルマはより安全に、より快適に、そしてより盗難されにくくなっている。しかし、米国テキサス州ヒューストンで今年4月に起きた事件の現場では、自ら持ち込んだ機器を駆使して最新のテクノロジーを活用する新世代のハッカー窃盗犯の姿が、監視カメラの映像から明らかになった。

この映像には、犯人がノートパソコンを使って、所有者の自宅ガレージに駐められていた2010年型ジープ「ラングラー・アンリミテッド」を盗み出す様子が収められている。犯人はこのラングラーに乗り込むと、パソコンを操作して数分で走り去ってしまった。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙によると、ヒューストン警察当局は同じ手法で他にも4台の最新型「ラングラー」や「チェロキー」が盗難被害に遭ったと見ているそうだ。

まるで映画の一幕のような短い映像だが、ジープがハッキングされたのはこれが初めてではない。なお、今回の窃盗事件の犯人は2人組で、この映像には映っていないが、事前にクルマの警報機能をオフにしたとみられる1人目の犯人がボンネットに手を掛けてから、クルマが走り去るまでおよそ13分間の犯行だった。憂えることに、このパソコンで何が操作されたのか、警察当局ではまだ分かっていないという。

同紙の取材に対して、フィアット・クライスラー・オートモービルズは、ヒューストンで起きた窃盗事件では、他のキーフォブをこのクルマで使用できるようにアクセス権を持たせるディーラー専用のツールが使用されたのではないかと回答している。しかし、この回答では犯人がクルマに乗り込めた理由は説明がつくが、パソコンでどうやってクルマを発進させたかについては説明がつかない。しかも自動車メーカー各社(フィアット・クライスラーテスラゼネラルモーターズ)は昨年から、ハッキングを減らすために電子機器の変更を行ったと発表しているのだ。

ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、自動車の窃盗率は、1990年と比較すると96%も減っているという。しかし、最近の犯罪傾向を見ると、窃盗犯たちは進化しており、自動車メーカーや自動車部品サプライヤー、そして政府はサイバー犯罪に対するさらなる防御策が求められている。今月末にデトロイトで開催されるサイバーセキュリティ・サミットでは、米国運輸長官のアンソニー・フォックス氏や、ライドシェア大手「リフト」の共同創業者兼CEOであるローガン・グリーン氏、ゼネラルモーターズCEOのメアリー・バッラ氏らが集まり、この問題についても話し合いが持たれるはずだ。




By Joel Patel
翻訳:日本映像翻訳アカデミー