LEXUS CT
 レクサスにハイブリッド専用車となるCTが加わったのが2011年1月のことだ。大雑把にいえば、プリウスのコンポーネンツを流用しつつ、そこにレクサス流の高級スパイスをふりかけたモデル。だが、プリウスとは兄弟車という関係にも関わらず、その高級感は見紛うばかり。大衆車の面影は一切なく、車格はコンパクトなのに、レクサスの名に恥じないラグジャリー感を秘めているのだ。

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 そんなCTがマイナーチェンジをしたのが2014年。少々時が経っているものの、相変わらず販売も好調だと聞いて試乗に連れ出した。

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 マイナーチェンジによって、スピンドルグリルが与えられた。これによって、平凡だった顔つきが締まり、レクサスの血統をうかがわせるものとなった。走りの性能を意識したFスポーツには、ルーフ全体をブラックで塗装するというチャレンジもしており、これが印象を強く変えたように思う。

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 インテリアも、細部にわたって改良が施されているから、高級感が感じられる。そればかりか、ツートーンのカラーを随所に取り入れることで、ファッショナブルな印象が強い。大衆車感がまったく感じられないのは、こんなところの気配りが効いているのである。

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 エンジンは、プリウスと同様に1.8リッターのハイブリッドを搭載する。エンジンパワーが99ps、モーターパワーが82ps。市街地走行をしてるかぎり、まったく不満のない動力性能である。

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 やはりハイブリッドだから、一般走行中はエコモードで過ごしたくなる。このモードでは、たしかにアクセル操作に対する反応は鈍く、たえずエコドライブを強いる。それはそれで、通勤やサーキット移動に1週間ほど過ごしたかぎり、平均で25km/hの実燃費を記録するから驚きだ。

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 それでいて、スポーツモードにアジャストすれば、想像を超える加速感を披露するのには驚かされた。期待した加速感に、さらにモーターが加勢する感覚が重なる。エンジン回転が先回りして高まり、遠く前方からのロープにひっぱられるかのような不思議な感覚で加速するのだ。ワインディングを駆け上るタイプのモデルではないことは百も承知だが、かといって峠路で閉口するかといえば答えは否。モーターの動力性能は侮れないと思った。

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 実はCTの走りの特徴は、走りの良さにもある。走りの質感はかなり高い。その意味でCTは3代目のプリウスと基本をともにするものの、そこには決定的な違いが足回りにある。リアサスにはなからダブルウイッシュボーンを採用しているのだ。

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 プリウスで酷評されてきたリアの突き上げや安定感のなさを払拭させるために、CTではすでにキャンパー変化が少なく、乗り心地にも貢献するサスペンションを採用していたのである。プリウスではようやく4代目になって採用されたそれをすでに組み込んでいたわけだ。上質な走りのキモは、そこにあったのである。

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 ボディ剛性そのものは、ボディパネルを結合させる接着剤の多用などで対応しているし、パフォーマンスタワーバーも装備されている。骨格が高剛性であるうえに、凝ったサスペンションを採用しているのだ。これがCTをコンパクトながら高級感あるハイブリッド専用車に仕立てていたのである。

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 試乗車は、スポーツ度の高いFスポーツであったために、コツコツとした路面からの突き上げがある。だが、Fスポーツの名に相応しく、ロール感は少ないし、限界まで追い込む気にもさせる。それはすなわち、ボディやサスペンションに十分な投資をしたから実現した走り味なのである。

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 繰り返しになるが、そんな走りを堪能しつつ、返金で25km/lの燃費でいてくれるのである。あまりにガソリンを消費しないものだから、ガソリンスタンドに行く習慣を忘れてしまうほどだ。

小さな高級車は、走りも燃費高級だった。
 
■レクサス 公式サイト
http://lexus.jp