シェフラー、4輪の電動アシスト自転車コンセプト「バイオハイブリッド」を発表
自動車産業のサプライヤーであるシェフラーは、電動かつ効率的なモビリティの分野で興味深い取り組みを続けているが、あまり一般に知られていないものも多い。たとえば、電気自動車(EV)用トランスミッション小型エンジンの気筒休止システム、スタート/ストップシステムマイルド・ハイブリッド・システム電気軸やホイールハブ駆動、排出ガスを削減したコンセプトカー、そしてEVによるレースシリーズであるフォーミュラEチーム・スポンサーに至るまで、さまざまなことが挙げられる。今回シェフラーが発表した最新の発明は、さらに新奇な領域と、そして自転車の領域に踏み出したものだ。電動アシスト自転車と自動車を組み合わせたかのようなコンセプト車両である。

このシェフラー「バイオハイブリッド」は4輪の電動アシスト自転車であり、自転車の健康によい点や、電動アシストの便利さ、そして自動車の快適性を兼ね備えた乗り物だ。電動アシストによる最高速度は25km/hで、運転免許は必要なく、多くの地域では自転車専用レーンを走行できるという。サイズは全長2,100mm × 全幅850mm × 全高1,500mm、車重は80kg。簡単に充電できるポータブル・バッテリー・システムを備え、地形や乗り方によるが、電動アシストを使いながら50~100kmの距離を走ることができる。アシストのレベルは変更可能で、回生ブレーキ・システムによって走行中に充電を補えるようになっている。

特徴的なのは、必要に応じて乗員を雨などから守ってくれる収納式ルーフだろう。しかも4輪に支えられるため安定性に優れており、自転車が苦手な人にとっても魅力的な乗り物となりそうだ。また、荷物用のスペースと、子供用の座席まで用意されている。さらに、スマートフォンなどの電子機器が日常生活に事実上欠かせなくなっていることから、多くの利用者の需要を見越して、簡単にインターネットに繋げられる機能が備わっている。

バイオハイブリッドは、既存の都市インフラ向けに開発されているものの、ノルウェーの自転車専用ハイウェイのような今後のインフラも活用できる作りとなっている。シェフラーはこのコンセプトを"マイクロモビリティ"の分野に位置づけているが、副CEO兼CTO(最高技術責任者)のペーター・グッツマー博士が認めているように、これは少々難しい事業だ。「近年、一輪車やスケートボード、(ルノーの)トゥイージーのような超小型車といった製品は、消費者にあまり普及していない。シェフラーのアプローチは、革新的な技術とソリューションに基づいて、公道への導入が望まれる新たなモビリティを構想することから始まった」と同氏は述べている。

実際の使い心地はどうだろう? 英国『The Guardian』紙の環境問題担当記者ダミアン・キャリントン氏がバイオハイブリッドに試乗したところ、なかなか楽しく乗ることができたようだ。電力のアシストで素早く速度を上げることができ、ステアリングもスムーズかつ簡単に操作できたという。また、道行く人々からかなり注目されたようなので、目立つのが好きな人にもぴったりだろう。

ただし、市販化についてはまだ確定していない。グッツマー博士は、「市場を注意深く見守り、現実的な計画として市販化を検討していく。この乗り物が都市の構造に調和するか検証するため、まずは都市部で試験運用を行って結果を分析したい」と語っている。


By John Beltz Snyder
翻訳:日本映像翻訳アカデミー