かつて富裕層に愛された超高級クーペ、1973年型キャデラック「エルドラド」を廃車置場で発見
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1971年から78年型のキャデラック「エルドラド」は、呆れるほど豪華なパーソナル・クーペだった。中でも最初の5年間に製造されたものは、巨大なボンネットの下に怪物のような500立方インチ(8.2リッター)のV8エンジンを搭載していた。燃費は一桁に過ぎず(注:ここでいう燃費の単位はmpgなので、だいたい4km/L以下ということになります)、1973年にOPEC(石油輸出国機構)が石油危機による原油生産削減や禁輸を行ったため、このクルマを所有するには高騰した燃料を買えるだけの大金持ちでなければなかったはずだ。そんな1973年型のエルドラドを、筆者は今年の春先にコロラド州デンバーの廃車置場で発見した。

このクルマは、デンバーで新車として販売されたらしい。広範囲にわたる板金と研磨された跡が、この廃車置場にたどり着く前には誰かが手塩にかけてレストアしようとしていたであろうことを物語っている。



この時代のキャデラック エルドラドやオールズモビル「トロネード」が採用していた前輪駆動方式は「UPP(Unified Powerplant Package)」という名称で知られ、縦置きエンジンにチェーンドライブを組み合わせたものだ。非常に頑丈で信頼性が高かったことから、前輪駆動のGMC製モーターホームにも採用されていた。



こうしたクルマのカッコよさは誰もが認めるところだろうが、オンボロ車に救いの手を差し伸べて、困難かつ費用の嵩むフルレストアをしようとする人はほとんどいない。このエルドラドはそこまで酷くない状態ではあるものの、わざわざ直すほどの価値があるとは思えなかった。


By Murilee Martin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー