フォルクスワーゲン、初のバッテリー生産工場建設地に中国を選択?
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Automotive News Europe』が「フォルクスワーゲン(VW)の上層部に近い人物から得た」という情報によると、同社初となるバッテリー製造専門の巨大工場建設予定地として、中国が候補に上がっているという。今後10年間で30車種の新型電気自動車(EV)を市場投入する計画を立てているこの欧州最大の自動車メーカーにとって、このような工場は必要不可欠だ。VWではこの期間に毎年300万台のEVを販売する計画で、これを実現するには現在全世界で生産されているEV用バッテリーセルの6倍の数が必要になるからである。

中国政府は昨今、国内の大気汚染問題対策として、エコカーの増産を喧伝していることから、こうしたバッテリー工場の建設予定地に同国を選ぶのは、妥当な判断と言えるだろう。加えて、VWが中国に工場を建設するとなれば、このベンチャーの少なくとも半分は上海汽車(SAIC)などの中国企業が投資することになる。

米国ではテスラが「ギガファクトリー」と名付けた巨大リチウムイオンバッテリー製造工場をネバダ州に建設中だが、VWも同様の自社工場を建設すると報じられたのはごく最近のことだ。プラグイン車の生産拡大にはバッテリーの量産化が重要な鍵となる。大量生産によってプラグイン車用のバッテリー1台あたりの生産コストが下がり、同時にパナソニックやサムスン、LG化学など外部のメーカーから購入する必要がなくなるからだ。

昨年9月に発覚したディーゼル車排出ガス不正問題の影響で、失墜した企業イメージを拭い去りたいVWにとって、このような企業努力は特に重要である。今春、ドイツ・ドレスデンにリニューアルオープンした「ガラスの工場」はその一例で、未発売のプラグイン車や(実際に試乗することも可能)、技術開発に関する展示物などが見学できる。

去る6月28日、VWと米国環境保護庁(EPA)がそれぞれ発表したところによると、問題のディーゼル車(2.0Lモデル)の買い戻しやリース早期解約をはじめ、排ガスを出さない車両の技術開発への投資、そして(おそらく)販売済のディーゼル車の改修費用などで、VWは総額147億ドル(約1.5兆円)を計上したという。当初、このディーゼル排出ガス不正問題に対する負担の見積もりはおよそ100億ドル(約1兆円)とされていた。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー