「メルセデスAMG GT」シリーズ、最高性能版「R」に続くさらなる新モデルの追加を予定
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6月下旬に英国で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、メルセデス・ベンツは2シーター・スポーツカー「メルセデスAMG GT」の最高性能バージョンとなる「メルセデスAMG GT R」(写真)を発表した。4.0リッターV型8気筒ツインターボ・エンジンの最高出力は、従来の高性能モデル「メルセデスAMG GT S」から75psアップの585psに向上、さらにカーボンファイバー製ルーフなどの採用による大幅な軽量化に加え、アクティブ・ディフューザーや大型リアスポイラーを装備して空力性能も強化されている。

しかしその発表会場で、メルセデスAMGのトビアス・メールスCEOは、このスーパー・スポーツにさらなる新モデルの追加予定があることを示唆した。示唆というより公表とも取れる言い方であり、同氏は新しいレース仕様車と公道仕様車の両方を追加すると断言した。これを聞いて、今まであれこれと性能に想像を巡らせていたグリーンのニューモデルについての興味はもはや薄れてしまった。

そのうちの1台、メールスCEOが「メルセデスAMG GT4」と呼ぶレース用車両は、FIA GT3規定のカスタマー向けレースカー「メルセデスAMG GT3」の下に位置するモデル。今回発表されたGT RとGT3の中間のようなクルマになるという。既に各国のサーキットで活躍しているメルセデスAMG GT3の価格は約42万ドル(約4,300万円)ほどだが、GT4はそれより安いコストで購入とレース参戦ができるだろう。性能的にはだいぶ劣るにしても、アマチュアやセミプロのレーサーには少しだけ手が届きやすくなるはずだ。

公道仕様の新モデルに関しては、コンバーチブルの登場が大いに期待できる。「GT」「GT S」「GT R」にそれぞれオープントップ・バージョンが追加されると考えれば、複数のラインアップが予想される。「GT」と「GT S」にコンバーチブルが設定される可能性は高い。しかし、公道とサーキットの両面をカバーするモデルはハードトップのみとするポルシェの方針にAMGが倣うなら、GT Rのオープントップ仕様は見送られるかもしれない。

新モデル開発の意図は新規顧客の獲得であり、ポルシェのように多くの選択肢を用意することで、「911」に対抗するという狙いもある。しかし、ご存じの通りポルシェ 911は、「カレラ」「カレラS」「GTS」「ターボ」「ターボS」「GT3」「GT3 RS」という多彩なモデルに、後輪駆動と全輪駆動、そしてボディもクーペ、コンバーチブル、タルガトップと多くのバリエーションが存在する。さらに限定モデルの「911 R」や、ワンメイク・レース用車両「カップカー」もあり、今後は「GT2」の登場も噂されている。それに比べて、メルセデスAMG GTはレース用のGT3を含めても、まだ4モデルしかない。まあ、千里の道も一歩からということだろう。


By David Gluckman
翻訳:日本映像翻訳アカデミー