フォルクスワーゲン、ディーゼル用フィルターを直噴ガソリン・エンジンにも装着?
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フォルクスワーゲン(VW)が、現在ディーゼル車に使用している微粒子捕集フィルターを、来年からガソリン車にも採用する可能性があると、自動車情報メディア『Automotive News Europe』が報じている。これは6月22日にドイツで開かれた同社の年次総会で、VWのマティアス・ミューラーCEOが発表したという。昨年9月に発覚したディーゼル車の排出ガス不正問題で揺らぐ欧州最大の自動車メーカーは、来年から更に厳しくなる欧州の粒子状物質排出基準を満たすことを目指している。メルセデス・ベンツも同社の数車種に同様のフィルターを適用していくようだ。

このフィルターは、直噴ターボ・エンジンに採用されるという。これらの新型エンジンでは、燃焼室でガソリンと空気が混合する時間が短いため、従来のポート噴射式エンジンよりも排出ガスに含まれる粒子状物質が多くなる。来年6月にこのフィルターを最初に装着することになるのは、VWのSUV「ティグアン」の1.4リッター・エンジンと、アウディ「A5」の2.0リッター・エンジンになりそうだ。こうした動きの背景には、EUで9月から導入される粒子状物質排出規制法がある。これは粒子状物質の排出量を現レベルの10分の1に規制するものだ。

VWは、排出ガス規定をクリアするために不正なプログラムを同社のディーゼル・エンジン搭載車にインストールしていた問題に、引き続き対処していくと発表している。同社は問題のソフトウェアを搭載した車両を米国で48万2,000台販売していたが、これに関する解決策を、米国の規制当局に近々提示するようだ。金融情報メディア『Bloomberg News』によると、大気汚染の対策費を計上することに加え、問題となっているVWディーゼル車の米国在住のオーナーに、クルマの年式などに応じて1台あたり最高額7,000ドル(約71万円)、最低額でも1,000ドル(約10万円)の補償金を支払う計画を今月28日に提出するという。この計画でVWが負担するコストは100億ドル(約1兆200億円)に上ると見られている。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー