BMW 7 Remote control parking
それはほとんどラジコンカーを操るようだった。
BMWが昨年このシステムを発表し、この5月にBMWの7シリーズにオプションという形で市販化された「リモート・コントロール・パーキング」はつまり、自動駐車システムである。

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といっても、ドライバーが運転席に座りながら自動駐車支援をするタイプとは異なる。ドライバーは車外に出て、キーに内蔵されたスイッチを操作することで、クルマが自動で車庫入れをしてくれるのだ。あるいは車庫から出すことも可能なのである。

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操作はいたって簡単だ。専用のキーはスマホのようなタッチ画面になっており、指先の操作だけで完結する。

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 クルマを駐車スペースの前に止める。ドライバーはクルマから降りる。スマホのようなキーでエンジンを始動、「前進」のスイッチを押しつづければ、クルマは歩くようなゆっくりとした速度で車庫に向かって前進を始める。所定の場所に辿り着いたら、ストッチから指を離せばいい。それだけで駐車完了。たったそれだけだ。

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車庫から出すことも同様に可能だ。クルマのそとからスマホ状のキーを操作すればいい。「後進」のスイッチに触れれば、クルマはゆっくりと車庫から出てくるのだ。ただそれだけ。

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もちろん安全性にも抜かりはない。指を離せばその場で停止する。再び指を触れれば走り出す。障害物があれば、緊急停止する。車止めのような低い位置の障害物は認識しないが、木立や壁や人などは完璧に認識するから、危険度はほとんどないといえるのだ。

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さらにこれが賢いのは、駐車スペースに対して正対していなくとも、自ら自動で修正しながら進むことだ。最大10度まで角度が乱れていても、巧みにステアリングを操作しながら、駐車する空間を目指して進むのである。たとえば、コクピットから降りる時に、タイヤが不自然な方向にむいていたとする。それすらも修正するのである。ドライバーが乗ってないにもかかわらず、タイヤがクルクルと転舵する様子は不思議である。自動運転の時代がすぐそこに迫っていることを知るのだ。

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動き出しに伴って、サイドミラーが自動で畳まれるのも心憎い配慮である。そもそもこの機能が必要なのは、運転の未熟さをサポートするというより、狭いスペースに駐車することの支援である。特に日本の駐車事情のように、ガレージが狭かったり、コイン駐車スペースが限られていたりする時に役立つ。ドアを開け放すスペースが足りず、止めたはいいが降りられない。あるいは乗り込めないといった状況で威力を発揮するのである。だからサイドミラーの折りたたみ機能はありがたいのである。

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さらにこのシステムの凄いところは、車両重量増がほとんどないことである。金額もわずか7万4000円のエキストラですむ。

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というのも、障害物停止のために、もともと前後にセンサーが組み込まれているわけだし、カメラも装備積みだ。ステアリングは電動パワステであるし、スロットルもブレーキもフライ・バイ・ワイヤーなのである。サイドミラーも電動だ。つまり、装備されているシステムをコンピューターが指示すればいいだけなのだ。新たに装備するものはなにもないのである。7万4000円の出費は、スマホ型のキーとシステム入力代金だけだと思う。

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つまり、こんな簡単なことなのに普及が遅れたのは、法的な問題がクリアになっていなかったからだ。子供でも操作することが可能。無免許でも操作はできる。万が一事故を起こした時の責任の所在が曖昧だったのである。あまりに新しいシステムゆえ、法律が追いついていなかったのだ。

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それが晴れてクリアになった。1997年に後悔された「007 トゥモロー・ネバ・ダイ」では、ジェームス・ボンドが遠隔操作で750iLを走らせた。あれほどアグレッシブではないものの、それが現実の世界に舞い降りてきたのだと思った。

【ジャーナリスト木下隆之、BMW7を 鍵で外から操作する!】
 ーリモートパーキングの動きをこちらの動画からチェック!ー


■BMW 公式サイト
http://www.bmw.co.jp/ja/