【ビデオ】リキッドピストン社、超軽量な自社開発のロータリーエンジンを搭載したゴーカートの走行映像を公開
米国のリキッドピストン社が開発した「Xミニ」エンジンは小型のロータリー・エンジンだが、マツダ製で一般的に知られているヴァンケル型のロータリー・エンジンとは異なる。リキッドピストン社のエンジンは楕円形のローターが三角形のハウジングの中で偏心的に回転する仕組みだ。対照的に、ヴァンケル型のロータリー・エンジンでは三角形のローターが楕円形のハウジングに収まっている。

2014年に一度発表したこのエンジンを再度公開する(そして関心を持ち続けてもらう)にあたり、リキッドピストン社はゴーカートにこのエンジンを搭載して、その出力密度をデモンストレーションしてみせた。最高出力は3hp/10,000rpm、重量はわずか1.8kgほどで、元々ゴーカートに搭載されていた水平対向のレシプロエンジンが約18kgもあったことを考えると驚くほど軽い。

もし、同社がもっと速いスピードでゴーカートが走行する映像を見せてくれたら、もっと感心したと思うのだが、残念ながら文末にご紹介する動画ではXミニ・エンジンを搭載するゴーカートの走行シーンは少しか観られず、その時間の多くをエンジンの組み立てや搭載する様子に費やしている。

米国DARPA(国防高等研究計画局)から資金提供を受けているリキッドピストン社は、小型で軽量なエンジンがレンジエクステンダー(航続距離延長装置)に使えると考えている。また芝刈り機など家庭用機器の動力として使用することも想定しているようだ。レンジエクステンダーへの応用は、マツダも「人とくるまのテクノロジー展2014」に出展した「デミオ RE レンジエクステンダー」で同じような発想を見せている。このEVには330ccのシングル・ローター式ロータリー・エンジンが搭載されており、走行中の電池切れを補う電力を発電するためにのみ用いられる。リキッドピストン社が公言した通りに実現できるかどうかはまだ分からないし、今回の映像で、同社のエンジンに驚愕するほどの馬力があるわけではないことも明らかになった。もし、同社がマツダのロータリー・エンジンに付随するいくつかの弱点を克服し、レンジエクステンダー向けに軽量で信頼性が高くパワフルなエンジンを生産できれば素晴らしいことだ。我々はこれからもリキッドピストン社の動向を追いかけ、Xミニ・エンジンの開発の行方をお伝えしていきたい。




By Alex Kierstein
翻訳:日本映像翻訳アカデミー