FCAのマルキオンネCEO、またも「電気自動車は儲からない」と発言
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フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)のセルジオ・マルキオンネCEOが、電気自動車(EV)の生産で利益を得るのは不可能だと再び主張している。同氏は、英国の自動車雑誌『Car Magazine』のオンライン版『CAR』によるインタビューで、テスラをiPhoneに例えている。iPhoneはAppleに大きな利益をもたらしているが、その一方で、まだテスラはEVで年間の利益を得ていないことから、この発言は2つの意味が混ぜ合わされていると考えられる。同氏が示唆しているのは、自動車メーカーは自分たちが持つ自動車の知識に拘るべきであり、スマートフォンについてはよく知らないということだ。よく知らないものを、他社の真似して作っても、それで利益を上げられるわけがない。「我々はiPhoneは作らない。自動車を作る」「自動車を作って、売って、今まで通り利益を上げる」とマルキオンネCEOは語っている。日本でも注目を集めている米国大統領選挙だが、ひとまず大統領候補討論会は忘れて、マルキオンネ氏とテスラのイーロン・マスクCEOの討論会を待とうではないか。

自動運転機能の開発についてはどうだろうか? マルキオンネ氏は、これらは別問題であり、この件についてはマスク氏の意見に近い見解を持っていると述べている。内燃エンジンを搭載したクルマと同様の走行距離やパフォーマンスを提供する電気ドライブトレインを搭載したクルマを作るよりも、安全に自動で走り、止まり、曲がるクルマを作るために必要なテクノロジーのほうがずっと安いからだと、マルキオンネ氏は語る。

現代の電化とは対照的に、FCAは、徐々に小さくしたエンジンからより大きなパワーを絞り出し、8速または9速トランスミッションと組み合わせることによって従来のパワートレインを改良するという方向を歩んでいる。EVに関してはマルキオンネ氏の一貫性を信じよう。FCAは、2013年からフィアット「500e」を販売しているが、同車に搭載されたモーターは、米国の自動車メディア『Wards Auto』によってこの年の「ベストエンジン トップ10」に選ばれている。同じく米国の大手自動車雑誌『Road & Track』でも、2013年のベストEV賞を受賞している。にもかかわらず、フィアットはカリフォルニア州の環境規制であるゼロエミッションを満たすためだけに500eを作っていると、同氏は長年にわたり言い続けてきた。また過去には、500eを1台売るごとにおよそ1万4,000ドル(約150万円)の損失が出ると発言している。

By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー