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マセラティは、「クアトロポルテ」に施した数々のアップデートを公開した。最も顕著な変化は、新型クーペのコンセプトカー「アルフィエーリ」にインスパイアされた新たなスタイリングだ。全体のフォルムは変わらないが、グリルやフロント・バンパーのデザインが変更され、マットブラックのトリムが各部に採用されている。また、このグリルの内部にはクロスオーバーの「レヴァンテ」と同様に、エンジン・ルームに流入する空気を自動的に制御し、空気抵抗を低減する可変式のエア・シャッターが搭載された。

インテリアももちろんアップデートされている。ダッシュボードの中央には、従来の7インチ・ディスプレイに替わって、マルチタッチに対応した8.4インチ・スクリーンが搭載され、手元の操作デバイスには新たにロータリー・ノブが採用された。インフォテインメント・システムはAppleの「Apple CarPlay」とGoogleの「Android Auto」の両方に対応している。

新たにオプションとして設定された先進安全機能パッケージ「アドヴァンスド・ドライバー・アシスタンス・システム」には、「アダプティブ・クルーズ・コントロール」「レーン・デパーチャー・ワーニング」「フォワード・コリジョン・ワーニング」「オートマチック・エマージェンシーブレーキ」が含まれる。

エンジンに変更はなく、最高出力350ps/最大トルク50.1kgmの3.0リッターV6ツインターボがベース・グレードの「クアトロポルテ」に搭載され、「クアトロポルテ S」ではこのエンジンをベースに410ps/56.1kgmまで引き上げられる。高性能モデルの「クアトロポルテ GT S」は3.8リッターのV8ツインターボを搭載し、最高出力530ps/最大トルク72.4kgmを発生。トランスミッションは全車ZF製8速ATのみ、基本は後輪駆動だが、クアトロポルテ Sでは状況に応じて前輪にもトルクを配分する4輪駆動の「Q4」も選べる。0-100km/h加速もこれまでと同じ、クアトロポルテが5.5秒、クアトロポルテ Sが5.1秒、クアトロポルテ S Q4が4.9秒、そしてクアトロポルテ GT Sは4.6秒となっている。



また、新型クアトロポルテには、ラグジュアリーな「グランルッソ」(トップの濃紺のモデル)と、スポーティな「グランスポーツ」(上の白いモデル)という2種類のトリムが新たに用意された。V6モデルはオプションとして、GT Sでは標準でどちらか選択できる。トリムによってバンパーやエアロパーツなど、エクステリアの各部仕様が異なるほか、グランルッソはエルメネジルド ゼニアのシルクを張ったインテリア、20インチ「Mercurio」ホイールなどが特徴で、グランスポーツにはスポーツ・シートや21インチ「Titano」ホイールが装備される。



今回のアップデートでマセラティが問われるのは、フルサイズ・ラグジュアリー・セダンの市場でアウディ「A8」BMW「7シリーズ」メルセデス・ベンツ「Sクラス」といったライバルに太刀打ちできるようになるかどうかだ。昨年、米国市場ではマセラティ全車の販売台数を合計してもメルセデス「Sクラス」の売り上げに届かず、高級車セグメントにおけるクアトロポルテの存在感は小さなものだった。今回のアップデートが、2013年に登場したクアトロポルテの中期マイナーチェンジであるとすれば、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の最上級ブランドがフラッグシップ・セダンをフルモデルチェンジするのは2019年頃になりそうだ。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー