BMW Motorrad 2016 R1200R
もしもう少し年齢を重ね、相方となるバイクへの欲求が"冒険"とか"チャレンジ"から"ゆとり"とか"余裕"方向へシフトしてくるような日が来たときには、こんなのがベストなのかもな、と思った。
BMW Motorrad 「R1200R」だ。

BMW Motorrad 2016 R1200R
そのシブい外観...ともすればちょっと立ち姿に一抹のヴェテラン感すら漂う風貌がコンサバティブな雰囲気を立ち上らせるコチラ、ナカミも相当にしっとり&ドッシリしている。とても乗りやすく取り回し性にも優れていて、きっと初心者やリターンライダーにも自信を持ってオススメできる、基礎体力の高いバイクではあるだろう。

BMW Motorrad 2016 R1200R
だからこそ、私事ですがまだ30代の今、個人的にはもう少しチャレンジ感のあるバイクを求めてしまうっていう...なんとも贅沢なハナシでほんとすみません。
裏を返せばそれくらいに落ち着いて乗りこなせるってこと。これってとてもスゴいことだとおもう。

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「BMWのバイクにあんまり詳しくないなら、とりあえずコレに乗っといた方がいいよ!このR1200Rはザ・BMWバイクの基本!っていうモデルだから」当オートブログ日本版執筆陣でもいらっしゃる2輪のプロ、サトウマキさんにアドバイスを頂戴して「じゃあ乗ってきます!」なんて意気込んだはいいけれど、最初はやや気持ちが怯まないわけでもなかった。

BMW Motorrad 2016 R1200R
だって1200ccである。今やコンパクトカーに搭載されているエンジンでもこれを下回る排気量のものが存在するっていうのに、しつこいようだがタイヤ2つに1200cc。しかも伝統のボクサーエンジンで、なんだか視覚的にもんのすんごい威圧感ではないですか。しかし、少ないながらも過去の経験から、BMW Motorradは足さえ着けば抜群の安定を誇るというのを知っている。

BMW Motorrad 2016 R1200R
というわけで思い切ってエイヤと跨がってみれば、身長162cmの私でさえも両つま先がしっかりと接地したではないか!これならコワくない! BMWのバイクはガタイのデカい欧州人スタンダードで作られているため、女性ライダーや小柄な男性ライダーにとって足つきに不安のあるサイズ感のものも少なくない。だけど、これなら全然問題ありませんぜ。

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ワッシと跨がって、シートの上でモゾモゾと身体を振ってみても(立ちゴケしかけたときに自力で車体を支えられるかを試すために、必ず行なうマイ儀式)、ボクサーエンジンが重量を引き下げているために、無駄にグラグラしないのも頼もしい。跨がった感じ、タンクのワイドさ、それよりもさらにボクサーエンジンの横広さが視覚的な威圧感を与えるが、だからこそ安定感はピカイチだった。

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BMW Motorrad 2016 R1200R
さて、エンジン始動の時には存分にBMW Motorradらしさというものを味わうことが出来る。ボクサーエンジンの爆発による振動が水平方向にもたらされるために、ぶるん!という始動とともに車体が「いやいや」するように左右に揺れるんである。しかしハンドルを持って行かれるほどではない。すぐにその振動は収まり、心地よいパルス感に変わってゆく。

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そうしたらもう、BMW劇場の始まりだ。エレガントなまでにコンフォートな、ツーリングがそこにある。
スロットルの開度に対して、きっちりと開けた分だけふわ〜っと膨らんでいくトルク。スカスカすぎもしなければ、どっかん過ぎもしない、こういうのを「リニア」っていうんだなと感激しちゃう素直な開け代なのだ。このへんの味付け、さすがBMWと唸るほど。バイク界広しといえども、このリニアリティは、頭一つ飛び抜けていると思う。

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高速道路に入ればさらに接地感を増し、前から風さえ当たっていなければクルマなのかと思うくらいの乗っかり感。え、大袈裟だと思った?いやホントなんですって。
欧州のバイクは国境を越えて、日本では考えられないくらいの距離をクルージングすることもままある。それも日常的に、だ。そういう走行にスイートスポットを持って来ているために、「R1200R」のようなオールラウンダーモデルにはとにかく安定感を強く求める方向に制御がなされるっていうのは、安易に想像がつく。

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そんなわけで、あらほんと快適だわ〜、なんてしれっとアクセルを開け続けていたら、あっという間に速度がとんでもないことになっているというトラップには気をつけなければいけないのが難点といえば難点だろう。ライダーに速度を速度と感じさせないくらいの信頼を与えるのは、2輪にも4輪にも共通したBMWらしさなのかと感じ入った。

BMW Motorrad 2016 R1200R
そう、日常的な航続距離の長さといえば、シートの快適性にも触れておかなければいけないと思う。他社のものに比べて、とても柔らかいのだ。これもしっかりとお尻を支えてくれるだけでなく、柔らかさがともすれば路面の荒れなんかをいなすサスペンションのような役割さえ果たすときもある。
さらに言うなら、アップライトなポジションで体勢保持性も高い。

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試乗車には純正のナビが装着されていたが、これもグローブを付けたまま操作出来るなど、ちゃんとライダーコンシャスな思いやりがなされている。思いついたらどこにだって行ける。なんと全方位にフトコロが深いんだろうか。

BMW Motorrad 2016 R1200R
トータルを通して感じたのは「ああ、もっと遠くまで走ってみたい、っていうかきっと北海道まで走ったって、疲れないんだろうなこの子となら!」っていう、まるで扶養を前提としたプロポーズのような印象だった。...うらやましいやんか(涙)。

■BMW Motootorrad 公式ページ
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