中国で、通常より広い女性専用駐車スペースの設置が議論を巻き起こす
女性専用の広い駐車スペースを設置した中国の都市が、同国のソーシャル・メディアで大きな議論の的となっている。中国紙『銭江晩報』によると、杭州市では今年3月に、高速道路のサービスエリア内にピンク色の線で区切った女性専用駐車スペースを設けたという。

サービスエリアの責任者は、「運転技術の低い女性ドライバーのために、より広い駐車スペースを用意しました」と同紙の取材に対して語っており、「これは人道的な配慮によるものです」としている。

しかし中国のSNS「Weibo」では、通常の駐車スペースに比べ1.5倍の広さになるこの駐車スペースは、性差別であるとして激しい非難を浴びている。女性は男性より運転が下手だという固定観念に、文化的国境はないようだ。

米国紙『ロサンゼルス・タイムズ』によると、Weiboのあるユーザーは「これは気遣いという名目の下に行われた性差別だ。運転の上手下手は個人の技量によるもので、性別によるものではない」と語っている。別のユーザーは「女性ではなく、初心者ドライバー用スペースとするべきだ」と語る。

上海日報』は「361の駐車スペースのうち、女性専用スペースは8つのみ」と語るサービスエリア責任者のコメントを伝えている。彼は「女性ドライバーからこのような要望があったのです。駐車に自信がある女性は、もちろん他のスペースに停めていただいて構いません」と述べてこの対応を自ら擁護する。各女性専用スペースには、1日に約15台の利用があるそうだ。

だが、この駐車スペースに批判的な者ばかりではない。女性専用駐車スペースについてのアンケートでは、67%の人が「杭州市は正しいことをしている」と答えている。さらに、女性専用駐車スペースの設置を考案したのは、中国が最初ではない。2014年には、韓国の首都ソウル市が、およそ5,000台分もの駐車スペースを女性のためにピンク色にペイントしている。また、米国紙『ワシントン・ポスト』によると、ドイツの一部の地域では、駐車場全体の30%を女性専用にするよう法律で定められているという。

ただし、駐車スペースの問題は、中国の道路事情における懸案事項の中では、氷山の一角に過ぎない。『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』によれば、中国では毎年20万人が交通事故で亡くなっているのだ。


By Erin Marquis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー