高級車のインテリアを腕利きの革張り職人が仕上げた後、残ったレザーの端切れがどうなるか考えたことがあるだろうか。いろいろな自動車メーカーの革張りの現場を実際に訪れると分かるのだが、レザーの端切れは大量に出るものの、その多くは細々とした切れ端だ。これらは内装の修理に使われたり、小さな商品に使われたり、またはどこかの革職人に売られたりするのだろう。

アストンマーティンは、このような革の端切れに別の使い道を見出した。英国ゲイドンにある本社のVIPアトリウムにキャンバスを広げ、職人のチームに大量のレザーの切れ端を託したのだ。そこで彼らが成し遂げたことは、我々の知る中でおそらく最も魅力的なリサイクルの形だろう。

動画を見ていただくと分かるように、出来上がったのは、全てがレザーの端切れで描かれた芸術的な「ヴァンキッシュ」の絵画。とはいえ、見るとこの高級スポーツカーのインテリアにまでレザーは張られていないようだし、もちろん最高出力568hpを発揮する6.0リッターV型12気筒エンジンも搭載されていない。だから、他のアストンマーティンのようにすぐに売れてしまうことはないだろう。未来の革張り職人たちが先人の偉業を目にできるよう、工房に飾っておくのが良いのではないだろうか。




By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー