新車同様にレストアされたトヨタ「ランドクルーザー FJ45」が、オークション・サイトで販売中
過去を振り返るとき「メーカーは昔みたいなクルマを作らなくなった」といったフレーズをよく耳にする。特にピックアップトラックではその傾向が顕著と言えるだろう。最近のピックアップトラックは、従来通り激しい使役に耐える仕様ではあるものの、機能性が詰め込まれて、これまでにないほど複雑化している。

エアコンがオプション装備とされていた遠い昔には、どんな機械的トラブルでも大抵はハンマーがあれば道端で直せたものだ。当時の人にとって、このストイックな1974年製FJ45型トヨタ「ランドクルーザー」は、そんな旧き佳き時代を象徴するようなクルマだろう。

FJ45は、乱暴に扱われ、日常的に酷使され、雨風を受ける場所に置かれることを念頭に製造されていた。そして、トヨタが不要だと判断した機能は一切搭載されていない。ボロボロになるまで長年使用されてきた車両が多い中で、この無骨なピックアップトラックは何とか生き残り、新車のようにレストアされて、現在オークション・サイトの『eBay』で売りに出されている




トヨタのランドクルーザーが実に印象深く記憶されている理由は、その外観だ。FJ45を目にすれば、思わず笑みがこぼれてしまう。時を超えて愛される素晴らしいデザインだ。eBayに掲載されている説明によると、2015年の初めに一部のレストアを行い、その後、ランドクルーザー専門のレストア業者に徹底した修理を依頼したとのこと。そのプロフェッショナルなレストアの仕上げとして、このランドクルーザーにはぴったりなスカイブルーのカラーリングで塗装されている。

最上級のレストアが施されてはいるが、もちろん仕事で一日中使われるための性能は損なわれてはいないはず。米国仕様のFJ40系ランドクルーザーは、キャブレターを装備する3.9リッター直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力125hpと最大トルク28.9kgmを発揮する。当然それほどスピードは出ないだろうが、間違いなく目的地まで辿り着くことが出来るだろう。4速マニュアル・トランスミッションを介して、頑丈なことで名高い4輪駆動システムにパワーが伝達される。



車体後部には、備え付けのヘッドエイクラックと広々とした荷台が備わり、材木やキャンプ用品、山積みになった旧いトヨタのパンフレット類など、運びたい物は何だって積める。とは言うものの、新品同様に輝くペイントに傷が入るのを恐れて、今後はむやみに荷物を積み込まず、空の状態で使用されることが多いかもしれない。

昨年から繰り返し施されたレストアによって、メカニカル部分は、サスペンション、ガソリンタンク、ラジエーター、キャブレター、スターターモーター、エンジン回りのワイヤー、エキゾーストのガスケットなどがすべて新品に交換され、ブレーキもリビルドされている。制動力は十分だ。



内装をざっと見た印象は、"使用されていたとは思えない"というものだ。不要な装備品は一切なく、カーペットすらない。あるのはシンプルな計器板と新品同様のビニールレザー張りシート、そしてレバーとペダルだけ。時には、余計な物がない方が豊かに見えることもある。

しかし、この胸がときめくほど魅力的なピックアップトラックは、決して安い値段ではない。米国ではランドクルーザー FJ45は非常に貴重なので、このクルマのようにプレミアム価格で取引されることが多いのだ。このFJ45の提示価格は、なんと8万7,000ドル(約954万円)。販売期間は6月1日までとなっているが、欲しい人は早急に決断を。

注:この記事は『BOLDRIDE』に掲載されたZach Doell記者による記事を転載したもの。

By BoldRide
翻訳:日本映像翻訳アカデミー