BMW Motorrad 2016 C EVOLUTION
来年2017年から日本のBMW Motorrad 正規取扱店でも購入できるようになるBMWの電動大型バイク『C EVOLUTION(C エボリューション)』に乗ることができた。2014年にヨーロッパやアメリカではすでに投入済みで、スペイン・バルセロナ市警などでも使われ1500台以上が公道を駆け回っているという。

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バイクの電動化は、国産でも原付1種のスクーターで製品化にいたり、さぁ、いよいよオートバイもEV化の時代か!! と話題になったものの、その後は大型バイクのEVモデルはほとんど出てきておらず、結局のところチャイナ系の小型スクーターが数年前に勢いよく登場し、その後は無限のレーシングチームがマン島のゼロ・エミッションクラスで大活躍している電動レーサーなどごく一部を除けば、EVバイクは影を潜めたままだ。

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しかしだ。BMWはその市場を果敢に開拓しようと第一歩を、大手の中ではライバルに先駆けて歩み出したのだから、まずそこを讃えたい。いつまでも未来の乗り物としてアレコレ試作を重ねているのではなく、すでに製品化に漕ぎ付けていることが何よりも素晴らしいではないか。

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        −C650GT−                   −C650SPORT−

ベースとなっているのは大型スクーターに分類される『C650GT』『C650SPORT』だが、レシプロエンジンを電動モーターに置き換えたC エボリューションでは軽二輪(126〜250cc)登録となり、400ccまでの普通自動二輪免許で乗ることができ車検もない。

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車体は大きく立派で、ヤマハTMAX530やスズキSKYWAVE650LXあたりの車格と同等。フレームを兼ねたアルミ製カバーの中には、リチウムイオンバッテリーとインバーターが所狭しと詰まっていて、気になるのは重さだが、カタログ値は265kgとC650GTの満タン時(262kg)とさほど変わらない。実際に跨ってみても、重量物はシートより低い位置に納まっていて低重心化が図られているため、振らつくようなことはなく特に重いといった印象はない。

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デザインもゼロエミッションを実現する新しいシティコミューターと言わんばかりに洗練されたもの。ホワイトとイエローの鮮やかなカラーリングが、C650GTやC650SPORTよりも先進性やフレッシュさみたいなものを見る者に感じさせる。

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回転数に依存するレシプロエンジンとは異なり、動き出すと同時に最大トルクを発揮する電動モーターの特性ゆえに、スタートダッシュが力強い。遠心クラッチやVベルトも省略できるので、動力伝達にタイムラグはないし、右手のアクセル操作に鋭くレスポンスする。

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走行モードが4種類あって、もっともパワフルな「DYNAMIC」を選べば、その加速力はガソリンエンジンを搭載するライバル勢のスポーツスクーターらを凌ぐもので、キビキビした走りは想像以上。感覚的には600〜800ccのスポーツバイクに乗っているかのような力強さで、ハーレーダビッドソンの試作車 LIVEWIRE project に乗ったときにも感じたが「恐るべし電動バイクの加速力!!」と改めて思った。

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スピードリミッターが効き、本来の最高速はわからなかったが、高速道路の追い越し車線を軽やかにリードするのは容易く、バッテリーさえ持てばロングツーリングもさぞかし快適だろう。

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音や振動はほとんどなく、それがまた強烈な個性。見通しの悪い住宅街などでは、自分の存在に周りが気付かないのではないかと少し不安になるのも電動ならではだ。

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いちばん電力消費が少ない「ECO PRO」にし、フル加速をなるべく控えれば、フル充電で120km近い航続距離を実現するらしいが、100km弱はいけそう。充電は小型電動スクーターのようにバッテリーを取り外して、家庭用電源でチャージするのではなく、4輪EVカーのように充電スタンドでおこなう。出かける際は、充電スポットのある場所を調べてからでないと出先で困ることになるだろう。

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インフレがまだまだ整っていないとか、航続距離が100km程度では頼りなくて不安だって、ネガな部分を考えるといくらでもあるが、それを言うばかりだと購入には踏み切れないだろう。アレコレ考えると、現状では結局のところガソリンエンジン車がイイに決まっていて、では、どういう人が買うのだろうか、オススメなのかと言えば「新しいものが欲しい!」「これまでとは違う乗り物を!!」と願う新感覚を求む人ってことになる。見た目にもオシャレだし、街で見かけたら「おっ!」と注目を浴びることは間違いない。

■BMW Motorrad公式ページ
http://www.bmw-motorrad.jp/