埃を被ったままガレージに眠っていた、美しい1966年式フォード「マスタング」
自動車の中には埃を被った姿が似合うものがある。ラットロッドや車高を上げたトラック、ラリーカーなどだ。しかし、長年の埃が堆積したポニーカーもなかなか魅力的な様相を呈することになる。今回紹介する年代物の1966年式フォード「マスタング」がまさにそれだ。

オーナーによると、このマスタングは過去14年間ガレージに仕舞われたまま、エンジンがリビルドされるのを待っていたが、結局その時は来なかったという。そして今回、オークションサイトのeBayで売りに出され、約42万円で落札された。200ci(3.3リッター)直列6気筒エンジンは不動のままだ。

そこで皆さんにお尋ねしたい。もし、あなたがこのクルマを落札したとしたらどうするだろう? オリジナルのままレストアするだろうか。それともV型8気筒エンジンに載せ替えるだろうか。マスタングのファンであれば、この答えを出すには相当の熟考を要するに違いない。



1966年といえば、まだまだ初代マスタングの登場から間もない時期。音楽界で言えばレコードが大ヒットを記録したあとのバンドのように、あまり変化のない頃だ。グリルやサイドトリム、サイドスクープ、インパネなどがマイナーチェンジを受けた程度である。ボンネットの下に搭載される魅力的なエンジンの選択肢には、120hpを発する3.3リッター直列6気筒と、チューニングの異なる2種類の4.7リッターV8、そして頂点に271hpを発生するレーシーな「HiPo」と呼ばれるKコードのV8があり、豊富なラインアップが揃っていた。

この1966年式マスタングには下位グレードの6気筒エンジンが搭載されているが、必ずしも悪いことではない。V8の兄弟車ほどのパワーを持ち合わせてはいないものの、軽量で軽快なハンドリングが楽しめる。これに当時の「クルーズOマチック(Cruise-O-Matic)」と呼ばれるオートマティック・トランスミッションが組み合わされている。




発掘された中古車を専門に紹介するサイト『Barnfinds』も指摘しているように、この車両で注目すべき点は非常にレアな"ベンチシート"を装備していることだ。1966年当時、マスタングのフロントシートはバケットシートが標準だったが、コンバーチブルとハードトップ(今回のマスタングはこちら)ではオプションで"フルワイズ"のフロントシートを選ぶことができた。これには幅が広い可動式のアームレストが備わり、不要なときには持ち上げて広々としたベンチシートとして使うことができた。当時の資料によると、このオプションのインテリア・カラーは4色しか用意されていなかったという。

いかがだろうか? オリジナルを重視して直列6気筒を直すか、それともパワフルなV8エンジンに載せ替えるか。皆さんのご意見をお聞かせいただきたい。

注:この記事は『BOLDRIDE』に掲載されたZach Doell記者による記事を転載したもの

By BoldRide
翻訳:日本映像翻訳アカデミー