ヴィクトリー・モーターサイクルズ、新型電動バイク「ヴィクトリーRR」でマン島TTゼロ参戦を発表!
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これは予期せぬ展開だ。米国のヴィクトリー・モーターサイクルズが、6月に開催されるマン島TTレースの「TTゼロ」クラス(CO2を排出しない動力を持つバイクのみ参加可)に参戦すると発表したのだ。新開発の電動バイクを駆るのは、ウィリアム・ダンロップ選手。ミネソタ州に本社を置くヴィクトリー社は先月、公式Twitterに投稿された質問への返信として、電動バイク・レースへの参加を今年はパイクスピークに限ると回答したばかりだった。

「ヴィクトリーRR」と名付けられたこの新型バイクの登場は、完全なサプライズだった。ヴィクトリー社の戦略的パートナーであるBrammo(ブラモ)社が開発と製造を担当したこのバイクは、従来の押し出しアルミ製ツインスパーフレームから、スチール製トレリスフレームへとシャシーを変更。パワートレインは最新のリチウム電池を採用した新型バッテリーパックを搭載し、以前より蓄電容量が増加した。なお、正確なキロワット時(kWh)の数値に関しては、無論まだ明かされていない。

ブラモ社はこれまでと同様に、ヴィクトリーRRの動力源にもパーカー・ハネフィン社製モーターを選択している。このACモーターはわずか直径8インチ(約20cm)× 高さ5インチ(約13cm)というサイズながら、最高出力170hpと最大トルク24.5kgmを発揮し、ピーク効率は97%超とのこと。実に素晴らしいではないか!

魅力的なマットブラックのカーボンファイバー製ボディをまとったヴィクトリーRRは、そのスペックから見れば、TTゼロ・クラスで表彰台の一番上を狙える最強のダークホースだ。昨年のレースに初参戦したヴィクトリー・チームは、ベルギーのSarolea(サロリア)を抑える活躍を見せ、ワンツー・フィニッシュを果たした無限のマシンに続く3位と4位に入賞した。今年のTTゼロには1台のみのヴィクトリーRRで勝負に挑む一方、コロラド州で開催されるパイクスピークでは、2015年型「Empulse RR」1台でライトニング・モーターサイクルズが2013年に樹立した電動バイクによる最速記録の10分00秒694に挑戦するという。

ヴィクトリーRRの開発期間が少なくとも1年以上にわたることや、ヴィクトリー社が2016年のTTゼロ参戦をつい最近まで否定していたことから推測すると、同社が発表した今回の声明は、ブラモ社との新製品開発に関するさらなるコミットメント体制が決まり、その取り組みを国際舞台で宣伝しようということではないかと思われる。ヴィクトリー社は現在、ブラモ「Empulse」を改良した「Empulse TT」というモデルを市販しているが、両社のコラボレーションから生み出されるより多くの新モデルが登場することを期待したい。


By Domenick Yoney
翻訳:日本映像翻訳アカデミー